A.山歩き/2.山紀行/・・天城・長九郎山


天城・長九郎山



長九郎山展望ヤグラより

池代林道ゲート(P)〜長九郎山〜池代林道ゲート(P)('09-05-19 歩く)
友人から今年はシャクナゲの当たり年で長九郎山のシャクナゲが今が花盛りと聞いて行ってみた。長九郎山のシャクナゲは、GW頃咲く早咲きの植栽した京丸シャクナゲもあってややこしい。 今回のは山頂付近に密集している自生のアマギシャクナゲである。天城の万三郎岳とほゞ同じ時期に咲く。
湘南から池代までどういくか、迷うところである。今回は、414号線を通って天城峠を越え、箕作にでて、右折して大沢温泉口へ。そこから、車一台位しか通れないような道を池代へ。やがて、長九郎登山口に着き、左折して持草川林道をゲート まで行く。薄暗く狭く落ち葉が散乱し、いったいこの先行けるのかと心配になるが、段々道が良くなり、車4,5台置けるゲート前の広場に着く。
身支度して、さあ出発とするが、近くには「別当歩道」の道標がある。うっかりするとこれに引きこまれそうで、要注意である。 長九郎山への道は、ゲートの左をくぐり抜けたところに案内板があり、それに従って、持草川沿いに左に緩やかに登って行く。
新緑の木立ち、対岸に見えるわさび田、渓谷に響く持草川の瀬音、白くあわ立つ渓流・小滝、岩に咲くヒメレンゲなどを愛でながら、沢沿いに行く。 25分ほど行くと大岩が立ちはだかり、ヤマツツジが真っ赤に燃えていいる。山道は対岸に渡るが、昔の橋は流され、今は石伝いに徒渉する。 これより、杉や檜の植林帯の道となる。30分位植林帯を登って行くと林道を横断する。そしてまた植林帯を登って行く。何時までたっても植林帯、 本当にシャクナゲが咲く山だろうかと疑わしくなる。
合計40分位植林帯を登って、ようやく上の林道に出て長九郎山と派生している尾根を見ながら道標に従い林道を右に行く。 10分も行くと、長九郎歩道入口。いよいよシャクナゲの登りかと思ったら、石のゴロゴロの相変わらずの植林帯である。 ようやく10分程行くと登りがややきつくなり自然林の山道を行くようになる。それでもシャクナゲの咲く深山という雰囲気でない、どういうことだろうと思いながら登ると、 天城の山らしくヒメシャラが増えてきた。そして、突然という感じで一本のブナの大木が目の前に現れた。
今までのフラストレーションを晴らすかのように写真を写した。そして、間もなく下の略図に記されている天城らしい「三方平分岐」というところに着いた。 ここからヒメシャラ、椿、ブナなどの森を左に巻きながら行く。そして、やがて右上斜面の樹間奥にポツリ、ポツリと待望の 石楠花が見えてくる。こんなものなのかな、と思いながら行くと、またもや突然と言う感じで、保護林看板の立つシャクナゲの群生地帯に突入した。
多少落花もあるがほぼ満開である。その密度の濃さは万三郎以上である。そして丈が高く太い見事な古木が 多い。ただ、写真を写したり鑑賞するには木の下から見上げることになり少し窮屈である。今年は花付きも良いようで本当に見事である。
保護林看板から山頂へシャクナゲのトンネルを上って行く。 落花が増えだした。山頂付近は日あたりが良く早く咲いたのかもしれない。山頂の展望ヤグラに上がってみる。眼下の緑の海にシャクナゲの彩りが点在する見事な風景が 飛び込んでくる。また、足元の上から見る造形的なシャクナゲの花や環状の重なりの真っ赤なドウタンツツジもまた美しい。
帰りも保護林看板まで写真を写しながらのんびり下る。長九郎山、三方平分岐付近までは退屈であったが、山頂付近で感動が一気に噴出する見事なシャクナゲの山であった。

駐車スペースに着いたのは13:00頃、まだ早かったので、車で上がってくる時目にしていた渓流の撮影を楽しむ。その後、友人から伽藍山のドウタンツツジが花盛りであると聞いていたので、 松崎町に向かい、宇久須からなじみの仁科峠に上がり、西伊豆スカイラインを伽藍山へと向う。
途中、土肥駐車場に車を置いて、 伽藍山に登る。白とピンクのドウタンツツジが満開で、それも大木が多い。ヤマツツジも少しだが咲いている。こんなにドウタンツツジが多いとは思わなかった。どこの山でも旬の時はあり、旬の時はいいものだと思う。 笑ってしまうのは、笹を切り開いた山道を登っていったところ、土肥駐車場の次の駐車場にでてしまった。そして、そこに標識が立ち、伽藍山とあった。これなら車でこれば良かったと・・・。
戸田峠への道々、車窓から良く見るとドウタンツツジが結構多い。こんなに多かったかといまさらながら驚いた。また、それに引き換え、春、アセビやマメザクラであれほど華やいだ達磨山の斜面、今は一面深緑になって ひっそりと休息していた。

(特記事項)
帰りに撮影した持草川の渓流です。「瀬音響く持草川」

( マップ・ガイド )
・昭文社 山と高原地図 「伊豆 天城山」2009年版
長九郎山マップ

(コースタイム)
自宅5:00==道の駅天城越え6:45〜50==池代林道ゲート(P)8:10〜19--大岩8:45--池代林道9:17〜22-- 長九郎林道ベンチ9:31--長九郎林道登山口9:40--大ブナ9:59〜10:05--三方平分岐10:09--保護林看板10:23〜27--長九郎山10:35〜11:00--保護林看板11:18--長九郎林道ベンチ11:47〜12:02--池代林道ゲート(P)12:53



大ブナ
















展望ヤグラより




環状の重なりのドウタンツツジ、展望ヤグラより




西伊豆スカイライン、伽藍山のドウタンツツジ


Canon EOS kissDX / SIGMA 18-125 DC OS HSM にて撮影

( END )