A.山歩き/2.山紀行/・・大門沢橋から御殿森ノ頭 home


大門沢橋から御殿森ノ頭・春ノ木丸
( 宮ケ瀬ビジターセンター〜大門沢橋〜御殿森ノ頭〜春ノ木丸〜宮ケ瀬ビジターセンター )


御殿森ノ頭の巨木

大門沢橋から御殿森ノ頭・春ノ木丸('09-12-30)
今年最後の山歩き、近場の丹沢とした。丹沢、特に東丹沢は春から秋にかけてはヒルが出て近寄りがたいが、今は活動冬眠の時期、歩いて見たいと思っていた春ノ木丸の裏側から御殿森ノ頭付に抜けるコースを歩いてみることにした。春ノ木丸の 自然林がいいのでその先もいいのかな、という単純な発想である。バス停三叉路から丹沢山への山道を経て周回することも考えたが、NETで調べると大門沢から登った記録があったのでそれを参考にして歩いてみた。

車を宮ケ瀬ビジターセンターにおく。初めての尾根は登りの方がわかり易いので大門沢橋の方から廻ることにする。 宮ケ瀬ビジターセンターからバス停三叉路の方に戻り、ヤビツ峠へ抜ける宮ケ瀬湖沿いの県道に入ってゆく。吹風トンネルをくぐった次の橋(橋には「だいもんさわ」と書かれている)の袂から入り江を周回するように右に入る旧道のような道が登山口である。
Uターンカーブで沢の方へほんの少し行くと、右に道標のようなものが立ち、山道が右斜面にあがって行っている。地形図は沢の奥から上がるようになっているが、これでも尾根に取り付けそうなので登ってゆくことにする。立っているのは道標と思ったら「水源の森林事業 H14-公-03」という標識であった。 道は山仕事の道のようで、路肩に丸太を敷設した良い道であった。しばらくジグザクと登って行くと尾根にたどり着く。そこから道は少し不明瞭になるが 尾根を忠実に辿ってゆくと、左から同じ様な山道が尾根に登ってきている。それが地形図の山道らしい。
ここから尾根に沿って所々に「水源の森林」の頭の赤い白い角柱のポールが立っている。踏み跡はないようなものであるが、間違い易いような派生尾根もなく、尾根とポールを忠実に辿れば 迷うことはない。右下に宮ケ瀬湖を見ながら気持ちのよい自然林の尾根を上って行くと、やがて438mのピークに達する。
ここで尾根は左斜め方向に 曲がるが、自然林の尾根の先にポールが立ち案内してくれている。何も遮るものなく、宮ケ瀬湖から吹き上げる風は冷たいが、明るく見通しも良く気持のいい自然林の尾根である。何回か広々としたピークの平坦地を経て大きな山桜の木を過ぎると、尾根は痩せてきて、モミの木などが増えてくる。
やがて椿とモミの大木の多い痩せた尾根を行く。しばらく登るとピークが見えてくる。直登するのかなと思ったところピークの左斜面に路肩に丸太を敷設した巻き道が現れる。突然の山道の出現を受け入れて巻いていくと、宮ケ瀬湖から 丹沢山に通じる登山道に飛び出す。ここには上の写真のような巨木が立ち、先ほどのピークすなわち御殿森ノ頭への手製のプレートもぶら下がっていた。御殿森ノ頭には祠があり、黒木などの大木が繁って鎮守の森のようで雰囲気の良いところであった。

しばらく御殿森ノ頭で写真など写した後、春ノ木丸へ向う。少し行くと道標「丹沢山9.1km,宮ケ瀬1.9km」が立ち、傍の鹿除けの網戸あたりにテープがぶら下がっている所に至る。ここが春ノ木丸の分岐かな、と思うが道標がない。 もっと下かなと思って先に行くと、ドンドン下りだす。これは先ほどのところに間違いないと思って引き返し、鹿除けの網戸をくぐって杉の植林帯に入ってゆく。地形図通り平坦で、踏み跡も濃い、これに間違いないと確信し、先に進む。 一箇所自然林の明るいところを通過するが、殆どは杉や檜の植林帯の道で期待はずれの道であった。尾根に沿って結構テープが付いていて迷うことはないが、春ノ木丸の道標は依然見当たらない。
尾根が下りだして少し行くと、地形図の通り山道は右に下りだす。 その降下点に今にも柱から外れそうな「春ノ木丸」のプレートがあった。初めて出会った「春ノ木丸」のプレート、意を強くする。ここから、トラロープ付きの急降下が続く。植林帯は抜けたが、潅木のさえない斜面である。10分ほど下ると鞍部に至る。右斜面にテープがあるので少し行ってみるが、 踏み跡は定かでない。地形図を見るとすぐ上に見えるピークが春ノ木丸であるので、真っ直ぐ直登する。 傾斜が緩やかになると木々の間に看板が見えてきて春ノ木丸に達した。踏み跡も殆どなく、逆に春ノ木丸から御殿森ノ頭へ向かうとき、この場所は迷いそうな気がした。
春ノ木丸は自然林が美しく、しかも宮ケ瀬湖の眺めも良く、いいところである。小休止した後、ビジターセンターの駐車場の前にでる北西コースを下りハイキングを終えた。 今回、期待はずれの春ノ木丸〜御殿森ノ頭だけだったらガッカリであったが、大門沢橋登り口から御殿森ノ頭までがなかないいコースであったので歩いた甲斐があった。

( マップ・ガイド )
・1/25000 御殿森ノ頭付近地形図

( 特記事項 )
・道標がないので、地形図を読みながら歩ける人向きのコースです。
・大門沢橋登り口から御殿森ノ頭までの宮ケ瀬湖の眺めと自然林がすばらしいです。
・踏み跡が薄く紛らわしいのは鞍部(地形図F点)から春ノ木丸までです。ここは地形図の通り真っ直ぐピーク目指
  して登るといいです。
・春ノ木丸からは以前歩いた記録「春ノ木丸」を参照下さい。

(コースタイム)
宮ケ瀬ビジターセンター(P)9:55--(バス停三叉路)--大門沢橋10:34〜39--438mピーク11:14〜20--御殿森ノ頭11:55〜12:04--道標「丹沢山9.1km,宮ケ瀬1.9km」(春ノ木丸分岐)12:09〜15--(途中昼食10分)--右への下降点(地形図E点)12:47--鞍部(地形図F点)12:58--春ノ木丸13:08〜13:14-- 宮ケ瀬ビジターセンター(P)13:47



438mピーク手前から宮ケ瀬湖方面を望む




438mピークすぐ先の尾根




椿とモミの木の尾根




咲いていた椿




地形図E点の道標


LUMIX DMC-LX3 にて撮影