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昭文社の山と高原地図「丹沢」を見ても、地形図の1/25000地図を見てもこのコースは載っていない。 昨年、塩水橋を起点にいろいろ歩いていたときこのコースを塔ノ岳から降りてきた人と塩水橋で出会った。話しを聞いた所、トンネルの 先に登り口があるという。早速その帰り車でその登り口を確認した。地形図「大山」と昭文社の山と高原地図「丹沢」を調べ、大体、 682mのピークを経て上の丸のあたりにでるコースではないかと推定し、あたためていた。今回、本格的な新緑のシーズンに 先駆けて下見に、このコースを登って上の丸まで行き、本谷橋に降りてくることで出かけた。しかし、雨量観測所あたりで雪が 降り出し、雨具も持っていなかったので引き返した。 登り口(I)からずっと杉の植林の道でこれはうんざりと思ったが、30分も登ると植林の杉が小さいために右側が開けてきて、うんざりも開放される。 そして左前方上にピークらしいのが望まれ、また杉の林を登って行く。この杉林は太い木が多く、割合といい雰囲気である。 太い朽ちた杉のすぐ脇から二股のようにのびた杉が道の両側に二本立っている。そして古い道標が立てかけてある。 これが鳥居杉なのだろうか、とりあえず仮称「二股杉」としておいた。 ここが682mのピークかと思ったが、山道は深い杉林を緩やかに登って行 っている。そのうち林の中にピークが立ちはだかる。道は少し登り、そのうち巻いて行く。ピークの下辺りに右に尾根を下る踏み跡があり、そちらに 引き込まれそうであるが、左にも巻き道があり、そちらを見るとテープがぶら下がっている。念のために地形図とコンパスを出して方向を 確認する。左の巻き道でよさそうである。 左に入ると右側が開け、丹沢山に連なる峰々が雪が降っているのであろうか、水墨画の ようにかすんで見える。写真を写しているうちに雪がとうとうちらつきだした。今日は偵察のつもりできたので雨具を持っていない。 先々を見るとどちらかというと緩やかに下っているようだ。いけるところまで行ってみることにする。 そのうち杉の植林の中に2,3本ブナらしき木が立っている。その木にはヤドリギがからまっており、黄色い実をつけている。そして道の向こうが 明るくなってアンテナの立つ小屋が見える。近づいて見ると雨量観測所であった。雪は相変わらず降っている、今日はここまで とする。 この周りを観察する意味で少し先に進んでみると、道標が立っている。そこは三叉路であった。真っ直ぐは上の丸(一時間)、 左に下るのは大洞橋(30分)、今来た手前方向は塩水橋(鳥居杉コース一時間)とある。このことからして 「二股杉」は鳥居杉という気がする。 また、先を見ると明るくなって広場になっており、ブナらしき木が立っているようである。行ってみることにする。雪はますます激しくなる。 雪の降る軌跡と立ち木を一緒に写せないかと試みる。三脚なしなのでスローシャターが難しい。その広場の下の方を見るとブナらしき 木が茂りテーブルまである。大洞橋への道がそのあたりを通っているようである。ここら辺は標高650mm位のところである。 もしもこれらの木々がブナだとすると、大体丹沢のブナは標高1000m位から上に生えているので、驚きである。それに大洞橋から登ると東丹沢で は最短でブナを見れる場所ということになる。次回には十分確認してみたいと思う。 なお、写真を整理して貼り付けてみて、 太い木はチョと木肌がブナと違うようである。ケヤキのような感じである。 ●コースタイム 塩水橋(P)10:35--鳥居杉コース登り口10::45--二股杉(仮称)11:30--682mのピーク11:44〜12:00--雨量観測所(K)12:14--大木の広場12:16〜30 --682mのピーク12:52--(小休止10分)--鳥居杉コース登り口13:43--塩水橋(P)13:55 雨量観測所付近のブナのような大木の林立が気になったのと、前回は雪降りのため周回していないので再度歩いてみた。あれからまた関東地方は雪が降り、 塩水橋あたりの道路は結構雪が残っており、夜の低温で路面が凍結していた。また、夕べも降ったのか薄っすらと雪のついている木々もある。 前回より雪が多く、踏み跡もない山道を快適に登って行くと1時間15分ほどで雨量観測所に着いた。ブナなのかケヤキなのか調べるために その先の道標の立つ三叉路を大洞橋方面へ左斜め下へ向かう。 直ぐ大木が現われる。木肌を見るとごつごつしていて幹には燐片状にはがれた跡がある。 若い木はすべすべしてブナの木肌に似ている。しかし枝ぶりは大木と似ている。どうもケヤキのようである。 前回上から見たテーブルのあるところに着く。そこから上に上がる道がついている。途中で左の杉林に入って行ってしまうので右上に適当に ケヤキの広場の斜面を登って行く。上にもテーブルやベンチがある。写真を写しながら登って行く。途中、雨量観測所の方を見ると、向こうの 斜面にも広葉樹の樹冠が尾根に沿って連なり、豊かなケヤキの森があるようである。行って見たい気持ちもあったが 今回は周回しなければならない。写真を写しながら前回のケヤキの大木目指して登って行く。 ケヤキの広場の上からは正規の山道が杉の植林地帯の中に入って行っている。そこに入ってゆく。右にピークらしいものがあるが左側を巻いていて 緩やかに登って行く。 巻き道が右の裏側に廻りこむと大きな谷が左に落ち込んでいる。そして谷の向こうに樹間から大きなピークの雪で白くなった斜面が立ちはだかっている のが見える。あれを越えてゆくのかと覚悟を決める。モミなどの大木が立つ自然林の谷の斜面を木の橋などを渡りながら右に回りこんでゆく。 そして、谷の対岸に回りこむと遠くに道標が立っているのがみえる。札掛・本谷橋への分岐にしては早いと思ったが近づくとそこは札掛・本谷橋の 分岐点であった。 道標には、手前、雨量観測所20分、左、札掛40分、右、キュウハ沢一時間20分、とある。このキュウハ沢というのが 紛らわしい。一応昭文社の地図を出して確認してみる。本谷橋に下って、本谷林道を左に行って林道の終点がキュウハ沢出合である。 それで周回は右側方向ということを確認する。丹沢表尾根の新大日への分岐が札掛けの方にあり、上の丸もその近くである。その分岐まで 行ってまた戻ってきて、本谷橋へ下ることにする。 この分岐辺は雪が多い。しかも左も右も動物の足跡だけで踏み跡がない。こんな時期、この辺まで来る人はいないようである。 雪をきしませながら左の札掛けの方に行く。大きな深い谷の源流を廻りこむようにトラバース道を行く。この辺は大きなモミの木が点在し 、札掛けのモミの純林帯の雰囲気に似ていてなかなかいい所である。斜面をピー、ピーと警戒音を発しながら鹿が登って行く。深山に来たような 感じである。 谷の狭く切れ落ちていて少しスリリングなトラバース道を過ぎると、また薄暗い杉の植林帯の道に入る。我慢しながら10分ほど歩くと明るく なって、道標の立つ札掛(30分)、塔の岳(2時間40分)分岐に到着した。上の丸は大体この上だろうということを確認して直ぐ戻る。 雨量観測所分岐から本谷橋までは北側になっているために雪が多いところもある。傾斜のきつい雪のトラバース道はキックステップしながら 慎重に進む。しかし、アイゼンをつけるほどでない。ここのルートはあまり見るべきものはない。前方に梢越しに丹沢山が見えてくると 緩やかに下りだす。谷川の音が聞こえてきて、下に林道が見えると、ジグザクと杉林を急下降し本谷川の右岸に着く。 右岸をしばらく行き吊橋の本谷橋を渡って本谷川林道に降り立ち、そこからは本谷川の雪景色をのんびりと眺め楽しみながら塩水橋に 戻ってハイキングを終えた。 ●コースタイム 塩水橋(P)8:35--鳥居杉コース登り口8:46--二股杉(仮称)9:32--682mのピーク下9:45--雨量観測所(K)10:00--ケヤキの広場10:04〜28 --札掛・キュウハ沢分岐10:45〜49--札掛・塔ノ岳分岐11:02--札掛・キュウハ沢分岐11:18--本谷橋12:06--(途中昼食10分程度)--塩水橋(P)12:55 雨量観測所のケヤキの広場に大洞橋(N)からだと短時間に登れるんじゃないかと思って、今度は大洞橋(N)から登ってみた。 登って驚いた。雨量観測所のケヤキの広場のその下にはさらにケヤキの林が広がり「かながわの 美林50選 丹沢大洞のケヤキ林」という標識が立っていた。雨量観測所のケヤキの広場も含めて大体3ケ所ほどケヤキの広場がある。 これを総称して「丹沢大洞のケヤキ林」ということであった。 今の冬枯れでもなかなかのものであった。新緑の頃は 、太い山桜も二本ほどあり、さらにすばらしいのではないかと思う。大洞橋から歩いて約20分で標識の立つ広場に着く。それからさらにケヤキの木々を 眺めながら25分ほど登ると雨量観測所である。 ●特記事項 このコースは本谷川沿いの木々の新緑の頃、山桜の咲く頃、すなわち4/中旬がいいと思う。 ●追記(05-03-14) このコースをケヤキの美林に立ち寄ることで再設定をしてみた。 塩水橋(P)ー鳥居杉コース入口(I)ー雨量観測所(K)ーかながわの美林50 選標識ー雨量観測所(K)ー札掛・キュウハ沢分岐(L)ー本谷橋(F)ー塩水橋(P) ケヤキの美林のめぐりはゆったりと歩いて雨量観測所からかながわの美林 50選標識まで往復1時間ほどみておけばよい。 ●地図: 昭文社 山と高原地図「丹沢」、1/25000地形図 大山 ●略 図 ![]() ![]() ケヤキ林付近の概念図 ●写真 (2/11に写したものです) ![]() 鳥居杉コース登り口( I )の道標 ![]() 大山方面 ![]() 堂平方面 ![]() ヤドリギの実 ![]() 以下、大木の広場 ![]() ![]() ![]() 「丹沢大洞のケヤキ林・かながわの美林50選」標識付近 3/12撮影 |