三つ峠には、今まで、空が澄み渡り富士山の良く見える晩秋に登っていた。その時、お花畑のおびただしい
ドライフラワーのような冬枯れを目にして、是非一度花の時期に訪れたいものだと思っていた。 梅雨空が続き、もやもやしている時、明日は天気予報は曇りであるが、日中は日が出るかもしれない と夜の天気予報で言っていた。そして朝起きたところ、どうも晴れそうである。時間的には遅いが、どこか 行ってみようと思案し、暖めていたこの時期の三つ峠に登ってみることにした。 普通、山歩きは4時頃出発であるが、今回は朝思い立ったので遅い出発の6時過ぎであった。 |
国道173号線の御坂トンネルの手前から右折して三つ峠登山口へ向かう。
駐車場のある登山口にについたのは8:20頃であった。梅雨のせいか停車している車は二台ほどであった。 三つ峠登山口は地図では 旧御坂トンネルへの分岐点になっていますが、ここの駐車場のある登山口はその先の林道がTの字に交差しているところです。 身支度をして、今回は西川林道を径由して、母ノ白滝からの登山道を通って三つ峠山に登る周回コース を歩いてみることにして、西川林道を右に行く。 林道は何か見るべきものがあるのではと思ったが、既に ミツバツツジは終わり、ヤグルマソウの大きな葉っぱと穂先のような花が目立つ程度であった。ハルゼミの声を聞きながら 25分ほど歩くと、左側の尾根が林道までおりてきて、母ノ白滝登山道が林道を横断しているところ となった。そこには立派な道標が立っていた。 |
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林道からいよいよ山道に入る。ここははじめての道である。緩やかに登っている。予想に反して コナラ、ミズナラの自然林が美しい。林床には上の左の写真のような白い花が群生している。 帰ってきてから野の花が好き 山の花が好きさんに聞いてクサタチバナ と判明したが、清楚でいい花であった。道は急登になったり緩くなったりを繰り返して美林を登って行く。 緑一色の中に紅色がひときわ鮮やかなベニタケが迎えてくれたりし、思わずほころぶ。 |
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山道に入ってから30分も登ると道は小ピークを右に見ながら巻いて行く。 そしてブナやモミの大木の美しい樹林帯となり、林床にはヤグルマソウが群生している。雰囲気の良い 樹林帯を10分ほど登るとやや開けてきて、赤土の滑りやすい急登となる。日差しをさえぎるものがなく 暑く、我慢しながらあえぎあえぎ登る。やがて、山道の両側は立ち入り禁止のロープの張られた草地となり、 傾斜も緩み、右の草原の向こうに山頂が雲で覆われた富士山が見えてくる。 |
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少し行くと草原の中に標識が立ッている。何だろうと思ったら木無山山頂であった。
頂上らしくない頂上である。周りは一面お花畑である。しかし、ギボウシの葉っぱだけで花は何も咲いていない。花というと
お花畑と森の境に
ヤマツツジが少し咲いている程度である。少し早かったようである。期待してきただけに少しガッカリした
が先に進むことにする。 直ぐ見覚えのあるベンチのある展望台に着いた。そこには登山口から真っ直ぐ登ってきたご夫婦が休んでいた。 ベンチのそばには待望の花、アヤメが咲いていた。また、富士山も雲に見え隠れするがいつもの絶景が 広がっている。富士山の方は梅雨だけに期待してこなかった分、大感激であった。写真を写しながら休憩する。 |
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ベンチの傍のアヤメ以外に花も咲いていないし、せめて三つ峠山頂(開運山)から富士山を眺めてみようと 腰をあげる。山荘四季楽園のそばには思いがけずサラサドウタンツツジが鈴なりに咲いている。 富士山も雲が切れてクッキリと見えるようになってきた。 |
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写真を写しながら最後の延々と続く階段を登りつめると見覚えのある懐かしい
頂上についた。山頂には誰もいなかった。そして満開のヤマツツジとコナシ、それに雄大な富士山が
迎えてくれた。満開のヤマツツジとコナシは予想だにしていなかったので感激ものであった。一人占めの山頂で、花を前景に
した富士山など、お花畑の花の憂さを晴らすかのように、思いきり写真を写した。
この後、御巣鷹山の下のお花畑まで足を伸ばし、戻り、いつもの広い林道を登山口へと下った。 開運山と御巣鷹山の間の樹林帯はすばらしく、林床のヤグルマソウの葉っぱとユキササの花が 木漏れ日に輝き美しかった。帰りの林道ではギンリョウソウに、また駐車場付近で山椒バラの花とも出会った。 さらに、さらに、どことは書けないが珍しいアツモリソウとも出会った。お花畑の花は早かったが、貴重な 花アツモリソウとの出会いは長い私の山歩き人生の中で一つのエポックメイキングな出来事であった。 |