A.山歩き/2.山紀行/・・千条の滝から湯坂路


千条の滝から湯坂路




千条の滝


千条の滝から湯坂路(2013-06-29歩く)
二週間も体調を崩し、病院通いをしてしまった。箱根はヤマツツジやヤマボウシの季節から紫陽花の季節に変わってきている。まだ、箱根の山のコアジサイが間に合うかと いそいそとでかけてみた。病み上がりなので、登りの少ない、小涌谷駅→千条の滝→小涌谷分岐→浅間山→箱根湯本と歩いた。

箱根登山鉄道はアジサイ祭りであった。箱根湯本あたりはアジサイが少し過ぎているが、上の方の沿線は真っ盛りで、車内には外国観光客もみられる。車窓に流れるアジサイ風景を写そうと試みるが、 シャッタースピードを試行錯誤しているうちに、登山口の小涌谷駅に到着した。
山歩きには似つかわしくない日照りのコンクリート急坂道をしばらく上って行く。勾配が緩んできて、二又道を木陰の左の道に入ってゆく。 久しぶりの山歩き、アセビのトンネルや左下の蛇骨川の瀬音が新鮮である。やがて、先に何条かの滝が見えてきて、アジサイ咲く千条の滝に着く。 アジサイの咲くころの季節感を出すためにアジサイを前景にした撮影を楽しむ。蛇骨川には木々の緑が映り込み初夏を思わせる。

蛇骨川を渡ると、分岐となる。浅間山にはいずれをいってもいいが、浅間山にダイレクトに行く左の道は、杉林の荒れた急登道で見どころも少なくつまらない。 右の、自然林やコアジサイ、展望の良い鷹巣山の方への蛇骨川沿いの道をゆく。蛇骨川の瀬音が聞こえなくなると、桜や紅葉のころ美しい 自然林の森を行く。モミジ等の木々を透過した光が満ち溢れて美しい。勾配がきつくなりだすと、杉林の道となるが、右側が谷となり開けて 明るく、さらに、林床にはコアジサイの群生もある。

期待のコアジサイはどうかと見てみると、つぼみのようでもあり、種のようでもある。手に取って良く見たところ残念ながら 種だった。上に行ったら残り花があるのではと期待したがすっかり終わっていた。しかし、コアジサイの花の茎が紫で綺麗なので写真を写しながら登る。勾配が緩んでくるとまた自然林となり、 変則のガクが面白いヤマアジサイが見かけられようになる。やがて、鷹巣山の方から湯本に通じている湯坂路の道標の立つ小涌谷分岐に突き当る。

ここから浅間山へと緩やかにアジサイの道を登ってゆく。いずれも植えたもので自然種でないが、周りの自然にすっかり溶け込んできれいである。写真を写したり楽しみながら行くと、 開けて防火帯の道になり浅間山に至る。浅間山からは下降が始まり、防火帯のススキの多い草地に時々桜の大木の並木のある道を行く。大平台分岐を過ぎると草地には時々シモツケ、アザミ、オカトラノオ がわずかにみられる。やがて、湯坂城址30分の道標の立つところに至る。ちょうど区切りのいいところで昼なので 休憩兼ねて弁当を広げる。

この後は防火帯の形跡が無くなり、樹林帯の道を行く。やがて道は左側杉林の所から、杉林の中の急降下に 変わり、平坦になるとハコネササや雑木林の道をゆく。そして、石畳の道に変わる。道標に30分とあったのになかなか湯坂城址に着かない。 石畳のかたくて滑りやすい道に疲れたころ、左下に民家が見えてきてやっと湯坂城址に着く。ここから荒れた石畳のジグザク道を下ってゆく。 石段が多くなるとやがて先に温泉宿が見えてきて、国道一号線に降り立つ。ここからは車の行き交う国道を湯本へと向かう。途中の橋の上から眼下の早川を覗くと、清流が白波をたてて流れ、かじかが鳴いていた。


(地図・ガイド)
・昭文社 山と高原地図 「箱根 金時山・駒ケ岳」

(特記事項)
  • 千条の滝先の分岐では右の鷹巣山方面がお勧めです。歩きやすいし、自然林がきれいで明るいです。
  • '13-7-17本コースを歩いた人の情報によると、湯坂路の防火帯、オカトラノオ、ウツボグサ、チダケサシが結構咲いていたそうです。シシウドの花も多いが、これからだそうです。

    (コースタイム)
    ・小涌谷駅9;20---千条の滝9;39〜50---湯坂路小涌谷分岐10;54---浅間山11;21--- 湯坂城址30分道標12;13〜30---湯坂城址13;20---国道1号線13;47---箱根湯本駅13;55




  • 千条の滝〜小涌谷分岐間山道のモミジ





    千条の滝〜小涌谷分岐間山道のヤマアジサイ





    千条の滝〜小涌谷分岐間山道の花の終わったコアジサイ





    湯坂路のアジサイ





    湯坂路のアザミ





    湯坂路の木陰道





    湯坂路の石畳道


    SONY Cyber-shot DSC-RX100 にて撮影