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やどりき周遊歩道




滝郷沢 F2の滝


やどりき水源林周遊歩道A,Bを歩く。(2012-11-17)
「バリエーションハイキング」(松浦隆康著、新ハイ社)に周遊歩道からバリエーションルートで檜岳に登る記事が紹介されている。 寄にそんな周遊歩道があるとは知らなかった。今日は午後から雨という天気予報なので、朝早く起きて午前中に、丹沢の紅葉の進み具合と 周遊歩道の偵察兼ねて、歩いて見ることにした。

周遊歩道は下の案内板地図のようにAとBがある。寄大橋の手前に車を置いて、 橋を渡ると、すぐ、右側に道標があり、「周遊歩道A1周1時間50分」とある。どういう遊歩道なのか興味津々である。沢を渡って小さな 尾根に取り付いて登ってゆく。広葉樹の森を期待したが、ほとんど杉の植林帯である。これはどうしたものかと思ったが、結構な太さで 手入れが行き届き、明るく、天に届くような林立がみごとである。どれくらいたったであろうと思いながら行くと、案内板があり、1935年に 植えられたもので、約80年経つものであった。見ていると、自分と同世代の樹林であることに何となく感慨深いものがあった。

尾根を上がっていって、581mのピーク下で下りだし、この周遊歩道の見どころの一つである滝郷沢に至る。地形図にはとんでも ないところに滝郷ノ滝が記されているが間違いらしい。山道から見える滝(上の写真)は滝郷沢のF2で、滝壺まて降りて写真を写す。 沢をスチールパイプの骨組みの橋で渡って、右下に滝郷ノ滝のV字の落ち口を見ながら急登する。すぐ平坦になり廻りこむと、滝郷ノ滝に 行ける集会棟への下る道があったが、今回はパスして先にゆく。

すぐ、モノレール軌道が現れる。またいでゆくと道標があり、 左上のモノレールの伸びている方向を指して「この先作業用径路、迷いやすく危険です」とある。これが檜岳へのルートのようである。 これを見送って下って沢を渡り、また登り返すと、出島のような展望台となる。ここが、この周遊歩道で一番いいところであった。 左には檜岳への尾根が、真正面に雨山、鍋割峠、鍋割山の尾根の連なりが見渡せる。檜岳への尾根は杉が多いが、鍋割方面は広葉樹のようで、 山肌もだいぶ色づき始めている。

ここで、一息ついて、先に行く。すぐ右下に下る道があるが、見送り、下って行くと、右手が所々開け、 栗ノ木洞から後沢乗越への稜線が見渡せられ、V字状に色づき始めた広葉樹の山肌が見られる。このあたりは「成長の森」、すなわち 赤ちゃんの誕生した家族から寄付していただいた苗木(イロハモミジ、カツラ、クヌギ、ケヤキ、ホウノキ、・・・)で杉の伐採後に植樹した森、 となっている。H19年度に植樹されたもので、まだ、幼木で楽しみは先である。これが過ぎると、山道は寄沢に下る。 寄沢渡渉点には、珍しい1700万年前の海底火山の溶岩、枕状溶岩があり、日本列島と丹沢の成り立ちを知るうえで一見の価値がある。沢を渡ると登山道に合流し、管理棟の方に右に行く。

いろいろな企業の寄付で植樹された木々を見ながら下ると休憩舎に至り、周遊歩道Bの入口となる。物足りないので、休憩舎周りの 紅葉を写したのち、周遊歩道Bを廻ってみることにした。舗装された林道をくねくねと上がってゆく。ここもずっと杉の植林帯である。 Aよりも若い木のようで、すっくと天にも届く林立という感じでなく、見るべきものはない。平坦になると、林道は終わり、 山道となる。沢を渡り、トラバースしながら下ってゆく。やがて、明るい感じの杉の木立になると管理棟が見えてきて、 舗装された広い林道に降り立った。周遊歩道Bは大体30分のウオーキングであった。


(地図・ガイド)
・山と高原地図「丹沢」
・周遊歩道案内板地図
地形図ログ(カシミールソフトにて作成)

(特記事項)
・周遊歩道Bは見るべきところない。むしろ、周遊歩道Bには寄らないで、まっすぐ管理棟の方に向かい、集会棟
 から滝郷ノ滝往復した方が良い。これでも物足りない時は、登山道を雨山峠の方へ 適当に行って紅葉見物して
 戻った方がいいかと思う。
・紅葉はもう1週間後(11/24)が真っ盛りと思う。

(コースタイム)
寄大橋(P)7;05---周遊歩道A入口7;08---滝郷沢F2 7;42〜52---モノレール軌道7;55---展望台8;12〜19---寄沢8;35---休憩舎(周遊歩道B入口)8;53〜59---山道に入る9;12---管理棟9;32 ---寄大橋(P)9;34



周遊歩道Aの様子





展望台から雨山、鍋割山方面を望む(スイングパノラマで撮影)





栗ノ木洞方向の色づき始めた山肌





1700万年前の枕状溶岩


< SONY Cyber-shot DSC-RX100 にて撮影