A.山歩き/2.山紀行/・・山伏峠から石割山


山伏峠から石割山



石割山からの富士山

山中湖平野(P)〜(タクシー)〜山伏峠〜石割山分岐〜石割山〜平尾山分岐〜平野(P)('09-05-10 歩く)
GWも明けて1000m級の山は芽吹きや新緑がきれいである。どこか近場でいいところないだろうか。そういえば、石割山の石割神社の奥社付近や、奥ノ岳付近は結構ブナが多かった。 まだ歩いていない石割山と奥ノ岳の間の尾根もブナの新緑が期待出来るのではないだろうかと思って、歩いてみることにした。

篭坂峠から下って山中湖の旭ケ丘に突きあたった右にタクシー乗場があって、タクシーが客待ちしている。平野の山中湖湖畔駐車場から山伏峠までタクシーで行くつもりでいたので、 チョと立ち寄って、事情を話したところ平野まで付いてきてくれ、湖畔で身支度してそのタクシーで山伏トンネルへと向った。
このトンネルの 登山口から、石割山分岐の尾根までが本コースの一番の登りである。新緑に心ゆくまで浸かりながら上って行く。以前登った時は近いように思ったが、年のせいか、結構アップダウンがあって何時までたっても着かない 感じである。何か、ツツジでも咲いていれば気がまぎれるが、今年はトウゴクミツバツツジやヤマツツジは不作の年だろうか、木はあるがさっぱり咲いていない。約1時間ほど登って、右手前方にブナの多い奥ノ岳が見えてくるとやがて稜線(石割山分岐)に達する。
石割山分岐で小休止して、左へ新緑のブナ、芽吹きの潅木などを愛でながら尾根道を緩やかに下って行く。鞍部から登り返すと、これまで花というとスミレくらいであったが、 小さなコケリンドウが陽だまりに咲いている。そしてさらに行ってブナの大木が現れ、それを過ぎると見晴らしのいい11360mのピークに達する。
ここからトラロープのある急坂を下る。すぐ平坦になって気持の良いやせ尾根を行く。やがて、みずみずしくて気持のいい緑のコバイケソウや ヤブレガサの群生する明るく広い尾根を行くようになる。この尾根コースの見どころの一つはこの林床のコバイケソウやヤブレガサの群生である。
10分ほどそういう雰囲気のところが続くと、左側が大きく開けたところとなる。眼下の緑の海にマッチ箱のような別荘がみえ、その上に高指山、三国山、大洞山の尾根が横たわっている。右を見ると 1446mピークからのまばゆいばかりの新緑の尾根が山中湖の方に下っている。緑一色でもこんなに豊かな色彩になるんだ、と5月の山に驚かされる。 ここでシートを出して大休止し、至福の時を過ごす。
この後もコバイケソウの多い尾根を登って行く。1446mピークを越えるとまたコバイケソウやヤブレガサの道が続く。ピークはほとんど左を巻いてゆき、アップダウンは少ない。約30分も歩いたところに真新しい道標がある。 そして、山道が左後ろに分岐し、行き先は「鉄塔巡視路(山中湖方面)」となっている。
ここは見送って真っ直ぐ行く。また、小さなピークの左を巻いて尾根に出ると左手の梢越しに富士山が見えてくる。 さらに行くとやせ尾根になり、右手が開け、後方の尾根に、ブナの新緑であろうか、一際黄緑に輝く塊が点在し美しい。そのあと、空に伸びるカラマツの美しい新緑の林に入ってゆく。ここを抜けるとやがて石割山に達する。
真正面に残雪の美しい富士山が浮かんで、下の新緑の山々とのコントラストがすばらしい。今日は今年に入って最高気温で、山はまるで夏山である。Tシャツ一つで富士山を見ながら昼食とした。 この後、平尾山の方に下り、その手前から東海自然歩道を平野の山中湖湖畔に下った。この湖畔は富士山撮影スポットであるが、このときは富士山がすっかり白い空に溶け込んでかすみ、夏を思わせる光景であった。

( マップ・ガイド )
・昭文社 山と高原地図 「富士山 御坂・愛鷹」

(コースタイム)
山伏トンネル出口登山口8:21--山伏峠8:35--尾根(石割山分岐)9:21〜30--展望箇所10:15〜45--石割山11:45〜12:06--平尾山12:40--石割神社国道鳥居13:42--平野山中湖湖畔(P)13:57



山伏峠




石割山分岐にて




ブナの新緑 石割山分岐にて




新緑の尾根道を行く




コケリンドウ




ブナの大木




コバイケソウの道を行く




展望所から山中湖方面




スミレ咲く




ヤブレカサ




カラマツ林を行く




石割山から富士山




木洩れ日の森を行く


Canon EOS kissDX / SIGMA DC 18-125 HSM にて撮影

( END )