A.山歩き/2.山紀行/・・羅漢寺山・昇仙峡


羅漢寺山・昇仙峡
( 1058.3m )


覚円峰

長潭橋(ながとろばし)から羅漢寺山・昇仙峡と歩く ('09-11-04)
関東近郊の紅葉の名所と言えば昔から昇仙峡がある。一度紅葉の頃、羅漢寺山も含めて歩きたいものと思っていた。 この度、昇仙峡口の市営駐車場に車を置いて、長潭橋から尾根に取り付き、羅漢寺山、金桜神社、それから昇仙峡遊歩道を下ってくる周回ルートを設定した。
登山口探し
長潭橋の登り口には道標がない。地形図を見て、おみやげや「ふるや」の脇の道をあがって行く。途中に手製の「羅漢寺」という道標もあり、 踏み跡もしっかりしている。13分程行くと、舗装された林道に出る。出たところには「手前 天神森長潭橋 左県道」という古びた道標が立っているが、肝心の羅漢寺山方面はない。
近くに羅漢寺山への道標がないか探してみるがない。林道に出たところの向かいに踏み跡らしきものあるので雑木林に上がって見る。 そうすると、昔の道と思われるかなり広い山道が尾根沿いに続いている。しばらく上ってみるが、道標はみあたらない。しかも、前方にピークが見えてくる。
ここは地形図689.0mピークから派生している尾根のようである。長潭橋から林道に出たところは、地形図の破線の山道より大分東よりのようだ。一旦林道に戻って、地形図の山道を探してみることにする。しかし、 二つ目のヘヤピンカーブまで行って見るが道標も山道も見当たらない。
今日は昇仙峡だけにするかと長潭橋に下る。長潭橋に戻ったところ、地元の年配のおじさんを見かけたので、羅漢寺山への道を尋ねてみた。そうしたところ、思わぬ方向の答えが返ってきた。 「林道に出たら、右に300m位行くと、ヘヤピンカーブの沢のあたりに道標が立っている。そこを道なりに行くとよい」とのこと。左でなく、右だった。地形図の道は廃道になったのだろうか。
これで登れるとホッとする。それにしても不親切である。林道に出たところに羅漢寺山方面の道標がないとは・・・。
振り出しに戻って
再度林道へ上って行く。そして林道を右に行く。左カーブを曲がってしばらくゆくとヘヤピンカーブの辺りに 道標が立っている。「ロープウエイ展望台」方面の道標である。少し沢沿いに登ってから、右斜面にジグザクと登って行く。そのうち尾根の裏側に廻りこみ右側が谷となり開け、背後に富士山がバッチリと見える。 行ったり来たりしてモヤモヤしていた気分が富士山を見てやっとすっきりする。
右に谷を見ながら上って行くと、又、森に入り、しばらく行くとフラットな広い道を行くようになる。かえでの黄葉が美しい。 道は左にピークを見ながらトラバース気味に右へと廻り込み、それから左へと廻りこんでゆく。しばらく行くと峠のようなところに出るが、道を大きな倒木がふさいでいる。左に少し登って廻りこんで超えて行く。
左前方から林道のような広い道が登ってきてUターンして右斜め前方に伸びてゆく。 そこには道標が立っている。それを見ると、左前方は「吉沢」、右斜め前方はパノラマ台、今来た方向は「天神森」方面となる。
右斜前方へ進んでゆく。以前は小屋でもあったのだろうか、道端には柿の木や廃墟のようなものがある。赤松にかかれた矢印、テープに従って真っ直ぐ緩やかに進んでゆく。やがて 斜面を林道のような道が大きく稲妻型に登っていくが一部倒木でふさがれ、山道はショートカットしたりしながら登ってゆく。
大岩が前方上に見えてきて、 道標の立つところとなる。千田から上がってきた山道と合流したようである。 ここは左へ右に大岩を見ながら上って行く。大岩の足元まで登って行くと「太刀の抜き岩」方面の標識がある。この岩は「太刀の抜き岩」らしい。見送って進むと、獅子平分岐となる。左下が獅子平への道である。これを見送って右上傾斜の斜面をトラバース気味に進む。 そうすると尾根に乗る形で突き当たる。
ここは左に谷を見ながら右に行く。ここからは明瞭な緩やかな登りのトラバース道である。間もなく白山展望台に達する。一応どういうものか往復する。風化した白い花崗岩の岩からの山々の眺めがすばらしい。 しばらく行くと次に白砂山分岐となるが、白山と同じだろうとパスして先に進む。
ロープウエイ山頂駅へは廻りこんで行くのかと思ったら、ジグザクと上って行く。 登り口探しのアルバイトがボデーブローのようにきいてきて、喘ぎ喘ぎ登って行く。そしてやっと街の賑わいのような山頂駅に着き、富士山を写した後、昼食とする。
この後どうするか迷う。登山口探しでエネルギーと時間を費やしたので、弥三郎岳往復した後、 ロープウエイで下り、昇仙峡の遊歩道を写真を写しながら長潭橋に戻ることにする。 弥三郎岳の白い花崗岩の丸い山頂は恐いくらいであるが見晴らしは抜群である。話の種に一度は登ってみないと、と思って登って見たので早々に下る。そして、眼下に紅葉を眺めながらロープウエイで昇仙峡に降りる。
仙娥の滝入口の茶店で一休みして、遊歩道を下ってゆく。滝の写真はスローシヤッターで写したい。今回は三脚は持っていかなかったので、手すりにカメラを置いて仙娥の滝を写す。その後、奇岩や流れ、紅葉を見ながら下る。まだ、1週間ほど紅葉は早いような気がするが、覚円峰の見える辺りは紅葉がきれいであった。 それにしても、奇岩が延々と良く続いているもんだと感心する。実に約4kmである。平成百景の全国第二位、全国観光地百選渓谷の部第一位という、なるほどとうなづけるスケールである。

( マップ・ガイド )
・昭文社 山と高原マップ「金峰山・甲武信」----余り役に立たない。
・1/25000 地形図 「羅漢寺山付近」

( 特記事項 )
1) 本コースを下る場合
 *道標にいろんな地名が出てくるが、長潭橋=天神森として判断して下るといい。
 *林道に降りてから最初の大きいカーブのあたり左手の草むらに道標がある。見過ごさないように注意要
 である。ここが長潭橋、天神森への下降入口である。下の添付マップ参照下さい。
2) 本コースを登る場合
 *本文で記したが、添付のマップのように、林道に出たら、右へ300m位行くと「ロープウエイ展望台」
 方面の道標が立っている。
3) その他
 昇仙峡は双葉SAのETC出入り口を使うと近い。
 ただし、東京方面から来て出る時、東京方面に帰るときの利用に限る。

(コースタイム)
長潭橋9:50--林道10:05--林道の登山口道標10:15-- 富士山展望箇所10:31--吉沢分岐10:54--千田道との合流11:10--獅子平分岐11:20--白山11:31〜43--白砂山入口12:08--ロープウエイ山頂駅12:30〜57--弥三郎岳13:14〜22-- ロープウエイ山頂駅13:37〜50--(ロープウエイ)--ロープウエイ駅13:58--仙娥の滝入口14:05〜14:24--長潭橋市営駐車場16:04



富士山展望箇所から




白山のドウタンツツジ紅葉




弥三郎岳から望む




---- 以下、昇仙峡 ----


仙娥の滝


































Canon EOSkissDX / SIGMA DC 18-125 OS HSM にて撮影

( END )