信越トレイル 小沢峠
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| とん平から小沢峠北側の1210mピークに登る ('07-10-31) 名もない小沢峠北側の1210mピークに、昨年来の願いがかなってとうとう登った。そこには 期待を裏切らない美しいブナ林と鍋倉山方面の展望があった。 昨年、戸狩スキー場とん平に車を置いて仏ケ峰、小沢峠と周回した。信越トレイルクラブから 購入した信越トレイルマップを見ると、小沢峠と鍋倉山の間の1210mピーク付近の尾根に赤い文字で「美しいブナ林」とあった。鍋倉山や関田峠付近にも美しいブナ林があるのに その記述がない。よほどすばらしいブナ林であろうと想像し、寄ってみるつもりでいたが、生憎雨が降ってきたので断念した。今回は そのための再山行である。 今回は昨年の小沢峠からの下山道、すなわち「北条歩道」を登った。北条歩道とはなんだろうと調べてみると、戸狩温泉街の西側に北条という集落 がある。そこから小沢峠を越えて新潟県へ通じる昔の塩の道があったようで、その名残のようである。 戸狩スキー場とん平への舗装道をしばらく上って行くと平坦になり前方 左下にとん平のレストハウスが見えてくると、右にダートの林道が分岐している。この林道を入って行く。道は荒れていてあまり良くないので、黄葉の美しい 三本楓の下あたりに車を置く。山々は紅葉真盛りである。時々ガスが上がってきて周りの山々や3本楓を幻想的に包み込む。身支度どころでない。このタイミングを逃してはいけないと 早速カメラを持ち出し今年も紅葉の山にこれた幸せを感じながら写真を写す。やがてガスは晴れ、身支度して出発する。 林縁に立つ「北条歩道」の標柱のところから紅葉の森に 入って行く。何もかも紅葉、黄葉である。普段ならヤブでうるさい潅木も今の時期は大目に見れる。いつもは地味な杉や桧の常緑樹もひときわ目立って見える。しばらくせせらぎの 音を友連れに緩やかに登るが、やがて時には稲妻形に登りながら高度を稼いで行く。取り立てて特徴のない潅木にブナが混じる山道を、 時々現れる楓やモミジの紅葉、色鮮やかな黄色や赤の落ち葉、ホウノキの大きな落ち葉、などを楽しみながら登る。 約40分ほど登ると右がブナ林越しに少しだけ開け、 さらに10分ほど登ると左の谷の斜面が美しいブナ林となる。褐色のブナの黄葉の中に林立する白いブナの木肌、所々に点在する潅木の黄葉などが美しい。これよりブナ林が続く。 やがてフラットな尾根となり右手前方にブナの木々の間からこれから行く1210mピーク付近の尾根が見える。山道は高く林立する広いブナの林を緩やかに下り、そして次に前面の斜面を 左にトラバース気味に登って行く。左を見ると輝くブナの黄葉の間から蛇行する千曲川が光って見える。 前面の斜面の左肩に登りつくと左下に続くブナ林の斜面を真っ直ぐにトラバース してゆく。雪で曲がりくねったブナや巨木が現れ、天高く林立し、光り輝く黄葉が空を埋め尽くし、ブナ林はクライマックスを迎える。そして、左斜めに緩やかに登って行くと明るい潅木の小沢峠に至る。 ここまで約2時間であった。 尾根を右に緩やかに登って行く。今までのブナ林と違って、尾根は風雪がきびしいのか、曲がりくねった細いブナが多い。7,8分もいくと地形図の1154mのピークに至る。 尾根は少し左に方向を変え、これから向うおびただしい林立のブナのピークへと続いている。 尾根の道にはオオイワカガミが多く、 黄葉や紅葉になれた目には葉っぱの緑がまぶしい。そして季節外れの花が少し咲いている。ブナの潅木の明るい山道をしばらく行くと尾根は広くなり、美しいブナ林の始まりとなった。 ブナは小沢峠下のブナに比べると細いが、密度が濃く、白い木肌の林立が印象的であった。今の黄葉の頃もいいが、新緑の頃もその淡い緑と 白い木肌とのコントラストがすばらしいのではないかと思った。そして、そのブナ林の真ん中の位置に信越トレイル道標(小沢峠0.8km--鍋倉山2.3km)が立っていた。 1210mのピーク付近では疎林となるものの、ブナの美林は約15分くらい続く。1210mのピークの北側は30m位急降下しており、遮るものがなく、鍋倉山や黒倉山がよく展望された。 (地図) ・信越トレイルクラブ発行マップ「信越トレイル2」 (コースタイム) 自宅3:45==中央高速相模湖IC5:04==八ケ岳PA6:12〜25==小布施SA7:50==豊田飯山IC8:05==とん平(P)8:45〜9:00-- 小沢峠10:57--1154mピーク11:05--ブナの美林入口11:20--信越トレイル道標(小沢峠0.8km--鍋倉山2.3km)11:30--1210mピーク11:38〜47--信越トレイル道標(小沢峠0.8km--鍋倉山2.3km)11:54〜12:08 --小沢峠12:43--とん平(P)14:25 |
 ブナとモミジ  ブナの古木  小沢峠下 ブナ林  小沢峠下 ブナの黄葉  晩秋の信越トレイルに咲くオオイワカガミ  1210mピークより鍋倉山方面を望む |
[Canon EOS kiss DN/EF-S17-55mm IS USM ]