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安倍峠から奥大光山



バラノ段への山道で出会ったシロヤシオの古木


安倍峠から奥大光山('10-06-05歩く)
シロヤシオの花の時期になり、今まで比較的近いのに行っていない静岡県の山に登ろうといろいろ調べる。 蕎麦粒山、高塚山、大札山、大光山など。そのうちでも神奈川県から一番早くアクセスできる安倍峠から、大光山山稜を歩くことにする。 写真写しながらなので、大光山の手前の奥大光山往復を目標とした。
富士川SAのETC出口から県道10号線を経て国道52号線を身延町方面に向う。 南部町を通過すると左手に「ゆばの里」の看板が見えてくる。その先の「大城入口」交差点を左折して道なりに上がって行く。
この道は安倍峠を越えて静岡市の梅ヶ島温泉に至る豊岡梅ヶ島林道である。ぐんぐんと高度を上げて平坦になってくると安倍峠であるが 標識がなく、そのうち下るようになる。僅かに下ると添付mapのトイレのある駐車場に到着する。ここは八紘嶺への登山口なっていて、大光山へは 林道を戻って安倍峠入口(添付map参照)から登る。林道を戻って安倍峠入口付近の路肩に車を置いて出発した。

林道の安倍峠入口には 小さな道標と「やまなしの森林100選」の看板がたっていたが、車で上って来る時は見落としたようである。ここから20m位下ると、くぼ地の イタヤカエデの豊かな森となる。ここを横断してバラノ段へと登って行く。約250mの急登である。シロヤシオは先に行かないと見られないのかなと 思って登って行くと、予想に反して、シロヤシオとミツバツツジが次から次へ現れ、感動する。それに霧が流れてきて幻想的で、もう、ここだけでいいと 思ったくらいである。今年は4,5月が低温でシロヤシオも遅れて今が花盛りである。偶然であるがいい時来れてラッキーに思う。ピークに達し一旦下って トラロープのある急斜面を登り返すとバラノ段であった。
ここからは山岳的な様相ですこし痩せた尾根のアップダウンを繰り返してゆく。と言っても危険なところはない。 直径10cmを越えるようなシロヤシオの大木がアチコチに見られ、その山の奥深さに驚かされる。そしてブナが増えてくるとワサビ沢の頭に達する。ピークらしくな いところに小さい標識が立ち、うっかりすると見落しそうだ。
ここからは山の様子は一変し、ブナの大木の立つ広い尾根に時々霧の中にミツバツツジや シロヤシオの見られる好ましい雰囲気のところを行く。さらに行くと、サワラであろうか、檜のような木肌の大木が高々と天に向って林立する所に至り、深山の雰囲気の 漂うところとなる。その後、くぼ地へ下って反対の尾根に登り返すと大笹の頭に達する。
ここからは広くゆったとした笹の原の 斜面にブナやミズナラ、カエデなどが立ち、まるで園地のようなところを下って行く。所々シロヤシオやミツバツツジが彩りを添えている。 鞍部に達し、登り返すと広々としたブナの立つピークに達し、山道が右下に分岐しているところに至る。これを見送って、少し行くと 山頂らしくないところに小さな「奥大光山」なる標識が立っていた。
分岐点に戻って昼食をとった後、来た道を安倍峠へと引き返す。登ってくる時はガスって いたが、帰りはガスの切れている時が多く、また、違った感じの風景を楽しみながらアップダウンを繰り返しながら行く。 深い険しい谷と、優しさを感じる広い尾根を合わせ持つ深山に、ひっそりと、何百年も花を咲かせてきたシロヤシオとミツバツツジの古木。その美しさに感動したいい山歩きであった。


( マップ・ガイド )
奥大光山map

(コースタイム)
自宅4:45--秦野中井IC--富士川SA6:12--安倍峠(P)7:35〜8:05--バラノ段9:05--ワサビ沢の頭10:05-- 大笹の頭10:55〜11:00--奥大光山11:39〜12:00--大笹の頭12:40--ワサビ沢の頭13:30--バラノ段14:29--安倍峠入口(P)15:10



バラノ段への山道にて





バラノ段への山道にて





バラノ段〜ワサビ沢の頭





ワサビ沢の頭〜大笹の頭






ワサビ沢の頭〜大笹の頭






大笹の頭〜奥大光山





シロヤシオの古木


Canon EOS kissX / SIGMA DC 18-125mm OS HSM にて撮影