A.山歩き/2.山紀行/・・小倉山


小倉山
玉宮ザゼンソウ公園を起点に歩く


小倉山の美しいコナラの木立ち


玉宮ザゼンソウ公園から小倉山 ('07-03-03歩く)
以前、雑誌「新ハイキング」に小倉山の記事が載っていた。小倉山の南山麓の尾根から取り付き上条峠に下るコースである。 そのコースだと、車での山歩きには不向きであるので、ザゼンソウ自生地から登れないものかと思っていた。 このたび、久しぶりにザゼンソウでも見に行こうかとインターネットで花の時期を調べていたところ、驚いたことにザゼンソウ自生 地からの小倉山ハイキングコースが整備されていた。急遽、どんなコースかでかけてみた。

15年ほど前、「竹森のザゼンソウ」と言った頃、行ったことがある。ザゼンソウ自生地からカタクリの咲く竹森川沿いに上条峠まで往復した。 7:25、竹森に到着してみると、その頃とは、トイレ、公園管理棟、駐車場、お土産の出店もでき、大変な変わりようである。 朝早いせいか一台も車は駐車していない。もしかして・・・、今年は暖冬、時期が過ぎてしまったのかと不安になる。 駐車場のところに「小倉山ハイキングマップ」の案内板があり、それをよく頭に入れて歩きだす。まずはザゼンソウ の自生地に向う。
ザゼンソウの自生地は猪の食害防止のために電線バーリアで囲われている。以前と同じ様に木道を行くと、心配をよそに ザゼンソウは花盛りである。よく保護され個体数も増えているように思える。写真を写しながら林道を一旦横断したりして10分余も行くと、 自生地は終わり、小倉山展望台分岐となる。杉の植林帯の林道を緩やかに上って行く。
やがて右にカーブしながら自然林の広い沢筋の山道を登って行く。 尾根に近づくに従って白樺の混じるコナラ林となる。尾根のやさしいV字のシルエットの底部あたりから太陽が昇り、美しい木立ちの シルエットの間からまばゆいばかりの光芒を放っている。朝早く来たからこそ自然からもらえた美しい光景である。
道標の立つ尾根に上がるとコナラ林の山道が左右に伸びている。右の小倉山展望台に向う。多少登りがあるが10分余で三角点のある展望台の立つ 小倉山に着く。そこからは眼下に旧塩山市の町並みが見渡せられ、桃の咲く頃はピンクに染まってみえるのではないかと想像させる。 小休止のち、尾根を下り、先ほどの道標の立つザゼンソウ分岐に戻り、さらに尾根を上条峠の方に進む。
もう登りもなく、ルンルン気分の 尾根歩きかと思っていたところ、道標から10分余歩くと急登が始まる。途中何気なしに振り返ると小倉山が眼下に見える。この尾根筋 に小倉山より高いピークがあるとは思っていなかったので一瞬驚いた。このあたりからまたコナラの自然林の美しい尾根を行く。一旦下り、 小ピークを越えると右下に林道が見えてきて、まもなく、平沢・上条峠分岐となる。以前は地形図の破線にならって上条峠まで行ったが、 今回の「小倉山ハイキングマップ」では上条峠から玉宮ザゼンソウ公園(P)に戻る道は林道になっている。 それでは仕方がないと平沢の方に左に下る。
左手に広い沢を見ながら緩やかに下る上条峠コースの自然林の風景が すばらしい。以前来た時は沢の斜面にかたくりが咲いていて、コナラの落ち葉をかさこそと踏みながら歩いた。今は冬枯れのコナラ林であるが、日差しが繊細な 梢を照らし、チカチカと光っている。あのカタクリはどうなったであろうか、かたくりの咲く頃、新緑のころまた歩いて見たいものだ、などと思いながらゆったりと 下る。
30分ほど下るとコナラ林を抜け、右に渓流のせせらぎの音を聞きながらかたくりコースを行く。以前来た時は山道のまわりアチコチにカタクリが咲 いていた。「小倉山ハイキングマップ」にはニリンソウも咲くと書いてあったが、そういう雰囲気で、その頃また来たいものだと思う。10分余も歩くと、やがて玉宮ザゼンソウ公園管理棟が 見えてくる。そして、大勢のハイカーや観光客がザゼンソウ自生地の方に上って行く。今や、山道の踏まれ具合から見ても、大分人気のあるハイキングコース になっているようである。

この後、あまりにも早いので、三珠町のセツブンソウを見に行ってみた。甲府から精進湖に抜ける道 の途中、三珠町方面の標識に従って芦川沿いに市川大門の方へ行く。発電所があってその手前の、右側対岸が大きな岩山になっているところが目印である。 セツブンソウは左側の斜面で、民家が一軒あるが人は住んでいないようである。日当たりの良いところはほとんど終わっていたが日陰では結構咲いていた。 管理人の話だと今年は20日ほど早いとのこと。




(地図)
・昭文社 山と高原地図 「大菩薩連嶺」
・1/25000地形図 大菩薩峠

(略図)
小倉山ハイキングマップ

(コースタイム)
自宅5:10==相模湖IC6:23==塩山・勝沼IC7:00==玉宮ザゼンソウ公園(P)7:25〜34--ザゼンソウ自生地入口7:42--ザゼンソウ自生地出口・小倉山展望台分岐7:55--尾根8:13-- 小倉山展望台8:25〜31--ザゼンソウ自生地分岐(尾根)8:41--996mピーク9:05--平沢・峠分岐9:27--(上条峠コース・カタクリコース)--玉宮ザゼンソウ公園(P)10:06







[CANON EOS Kiss DN / EF-S10-22mm /SIGMA APO 70-300mm にて撮影]