A.山歩き/2.山紀行/・・小野神社から白山飯山観音


小野神社から白山飯山観音


物見峠からの展望


小野神社〜七沢森林公園〜順礼峠〜白山〜飯山観音 ('07-04-04歩く)
桜が満開になったが孫が3/上旬から一ヶ月も来ていて山歩きはできないでいた。 ようやく、孫たちが泊りがけで出かけて一日空いたので、県立七沢森林公園から桜まつりを開催していると思われる飯山観音へ歩いてみることにした。 今回は周回コースでないのと近場であることから電車とバス利用とした。
いつも車であるのでどのバスを利用したらよいか分からない。 本厚木から七沢行きバスあたりが順当なところであろうと思ったが、厚木市内が込むので、愛甲石田まで行って、そこから以前お世話になって 勝手知っている七沢リハビリテーション病院行きのバスに乗ってゆき、病院から桜咲く自然保護センターを径由して七沢森林公園の表玄関の陸橋「森のかけはし」に行こうと計画を立てる。 念のため、七沢森林公園から飯山観音までのルートは歩いたことがないので1/25000地形図を持参する。
愛甲石田に着いたところ、病院行きは30分も待たねばならない。 松蔭女子大学行きはすぐあり、切符売りのおばさんに聞いたところ、「小町宮前」というところで降りて、七沢行きの本厚木からのバスに乗り換えると よい、という。とりあえず乗ることにする。春さき、「小町宮前」バス停あたりを車で通ると、北側の里山は桜のピンクと新緑の萌黄色に被われすごくきれいである。 それに高松山ハイキングコースという道標が立っているのも見つけていたし、通るたびに一度歩いてみたいものだと思っていた。

もしかしたらあの尾根を北の方に行くと 七沢森林公園まで行けるかもしれないと思い、バス停の北側の里山に取り付いてみることにする。「小町宮前」バス停の 前は出光のガソリンスタンドである。スタンドの人に高松山の登り口を聞くと、小野山(?)ならすぐガソリンスタンド左横の道を行って突き当たったら左に行くとあるよ、と 教えてくれた。山の名前は違うが行って見ることにする。5分も行くと、小野緑地の案内板と高松山ハイキングコース・小野神社の道標が立っている。
擬木の階段を登って行くと二つに分かれる。左側小野神社、真っ直ぐ高松山方面である。真っ直ぐ行く。右は果実の森になっていて 花梨のピンクの花が咲き、その向こうは山桜がいままさに満開である。コナラなどの自然林は芽吹いたばかりで萌黄色に染まっている。心地よい春の息吹きの色と香りと風を一杯に 感じながら上って行くと、尾根にたどり着き、道はTの字になる。右高松山、左小野神社である。この分岐に立ってみて方向からして七沢森林公園は 左である。どうもおかしい高松山径由ではいけないようである。
ここでやっと1/25000地形図を出してみる。車で通るときはつながっていると思ったが、青山学院大学、森の里ニュータウンを挟んで東は高松山尾根、西は七沢森林公園尾根と分断されていた。 これは一旦降りるしかないようだ。しかし、できるだけ尾根を歩いて森林公園側で降りたいので、左の小野神社の方向に行く。尾根は桜の木が続き、花もチラチラ散っているがまだ見ごろである。 この付近は桜の名所になっているようでライトアップのライトが敷設されている。 やがて桜に囲まれた小野神社に着く。左から先ほどの分岐からの道が登ってきている。右に桜の尾根が緩やかに下っていて、地図にない山道が伸びている。 この道を下ってゆく。
やがて眼下に桜に囲まれたFUJITA技術センターの建物が見えてきて、建物のフエンス沿いの道に降り立つ。そして道なりに少し行くと森の里ニュータウンや青山学院大学への大きな車道にでる。 これを右折して上がってゆく。左手に七沢森林公園からの尾根の終わりが見える。事前に調べてくれば良かったが、どこから取り付くかさっぱり分からない。農作業していたご夫婦がいたので、 七沢森林公園への道を尋ねる。
すぐそこから取り付きたい、と話したところ、やぶで行けないとのこと。森の里ニュータウンの山沿いの車道を行くと森林公園への登り口が見つかる とのことであった。 途中の並木公園あたりにも階段があって、それかな、と思って上がってゆくと展望台の行き止まりになり、また戻って尾根沿いの車道を行くなど道草して行くと、大きな案内板の立つ 南口に到着する。そこは森の里二丁目23番であった。シャクナゲの咲く舗装道路を緩やかに右手に登ると尾根に到達する。舗装道路をそのまま行ってもいいが、コナラなどの 自然林の尾根にも舗装道路と平行して山道があり、その山道を緩やかに登って行く。

もう、尾根に上がると尾根筋の道をどこまでも辿ればいい。やがて、ピクニック広場から上がってきている舗装道路を横断し、急登すると通いなれた 七沢森林公園のコナラの林立の美しい遊歩道となる。今、木立ちは新芽が出たばかりで淡いグリーンや萌黄色に装い、その間に山桜の薄いピンクが時々現れる。 また、いくつかのピークの右側は大きく開け、展望台となっている。生憎の花曇りで遠方まで見通せないが、案内板によると江ノ島まで見渡せるようである。ピクニック広場上の尾根から 約30分くらい歩くと、七沢森林公園の北端の石仏の立つ順礼峠に着く。ここより飯山観音までは始めて歩くコースである。
平坦な尾根歩きかと思ったが意外にアップダウンが多い。順礼峠すぐ先のピーク、物見峠0.6kmのピーク、を過ぎると、目の前にもピークが迫るが、右側を巻いて大きく右にカーブする。 そしてわずかに急登すると、物見峠方面の見晴らしのいいところに達する。そこからは清川カントリーを左下に見ながら行く。5分も行くと本コース最大の階段の急登が始まる。5分くらいで長い訳でないが 段差が大きいので息が切れる。ようやく終わったところが物見峠であった。
ここはなかなかの展望所で萌黄色の山並みの白山方向が見渡せられる。 桜の飯山に近づいたので、もう少し山桜が多く点在しているかと思ったがそれほどでもなかった。それから5,6分行くと突然「むじな坂峠」 と書かれた石碑の立つ峠らしくない峠に達する。さらに7分ほど行くとまた階段の急登となる。こちらは段差が少ないのと短いので一気に登りきれた。ここまで来ると梢越し前方に白山が見えてくる。 そして、やがて薄暗い杉に入り、斜面をだらだらと5分も登ると前方が突然開けて桜の咲く白山展望台に達する。飯山から登ってきたと思われる若いカップルが一組いるだけの静かな山頂であった。
ここから「飯山白山森林公園」となり、 いろいろな景色を見たいと思って大きく迂回しながら降りて行く女坂を下ることにする。広々とした山桜の咲く明るい尾根道を下る。途中から見晴らし坂と分かれて、秋には紅葉がきれいそうな モミジの多い斜面を沢に向ってくねくねと下る。もうキブシはすっかり垂れ下がり、ヤマブキ、マムシグサの花が咲いている。 沢沿いの道に降り立つと、シヤガの花の道となる。そしてやがて飯山観音の裏に出る。参道に出ると桜祭が行われており、桜並木の下に屋台がずらりと並んでいる。
来る時は飯山観音で桜の写真を写そうかと一脚まで背負ってきた。しかし、いざ目の前にすると余り写す気になれない。なぜだろうか、 身も心も里山の春の山笑う風景にどっぷりとつかった、赤い垂れ幕の屋台やピンクの灯篭の下がっているけばけばしい風景になじむには時間がかかるのだろうか・・・、などと 思いながら下る。そうこうしているうちに、赤い庫裡橋が見えてきて今日の山歩きは終りになってしまった。
今回はバス時刻の関係で予定していないコースを歩いてしまったが、 計画を立てないで出発したぶらり旅のようで結構面白い里山歩きであった。


(地図)
・ 1/25000地形図 厚木
・ 「小野神社付近のgoo地図」

(コースタイム)
小野宮バス停10:18--小野緑地登り口10:23--小野神社10:35--FUJITA側道10:40--森の里ニュータウン入口遊水池10:54--並木公園11:02 --七沢森林公園南口入口11:13--ピクニック広場上ベンチ11:40--順礼峠12:05--物見峠0.6kmピーク12:33〜45--物見峠13:02--むじな坂峠13:08 --白山展望台13:31--飯山観音14:05--庫裡橋14:34

(特記事項)
小野宮前バス停から小野神社、fujita技術センター、森の里ニュータウン二丁目23の七沢森林公園南口までの 歩き方は本文を上記の「小野神社付近のgoo地図」を参照しなが読んでいただくと分かりやすいと思います。なお、goo地図では小野神社 への道しか載っていませんが、実際は本文のように高松山へ行く道もあり、尾根に乗るとT字路となり左小野神社、右高松山です。




小野神社




小野緑地にて




森の里ニュータウン付近にて




七沢森林公園南口のシャクナゲ




七沢森林公園尾根にて





[Canon EOS kiss DN/SIGMA 17-70mm DG MACRO にて撮影]