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妙法ケ岳
( 三峰神社奥宮 )



山頂の奥宮


妙法ケ岳(2013-10-22歩く)
今年も10月下旬となって山は紅葉の時期になってきた。恒例の同級生との山歩きを企画する。お互い歳になって無理はできない。 ゴンドラや高い所までのバス利用の山が良い。奥秩父の三峰神社は以前ロープウエイがあった。今どうなっているか調べたところ ロープウエイは廃止になり、急行バスが西武秩父駅前から出ているとのこと。このバスを利用して三峰神社の奥宮のある妙法ケ岳に登ってみることにする。

八王子7:00発の八高線に乗る。東飯能で西武秩父線に乗り換え、終点の西武秩父で下車し、三峰神社行きの急行バスに乗る。バスは国道140号線の三峰口を過ぎるあたりから荒川の渓谷沿いをねくねと行く。 雲が垂れ込めた急峻な山々、幾分色づいてきた山肌、時々開けて見える渓谷の岸壁には気の早い色づいたモミジも見られ、 山歩きへの期待が高揚してくる。パスは大滝温泉の先で左折して秩父湖の方へ向かう。やがてダムが見えてきて、ダムのアーチの上の道路を渡り対岸の道をダム沿いに行く。
木々が時々開け、右下に見えるダムの上には霧の垂れ込めた水墨画の世界が現れる。紅葉していたらもっと素晴らしかったのに残念である。 ヘヤピンカーブを左にハンドルを切ると、バスはエンジンをふかしてぐんぐん高度をあけてゆく。上に行ったら水墨画の世界が 更に広く展開するだろうと思ったら、霧がますます濃くなり、霧が晴れないかと風景を探しているうちに、三峰神社バス停に着いてしまった。10:25、 家を出たのは5時頃だったので、アクセスだけで実に五時間半の長旅(?)であった。

バスを降りるととうとう霧雨が降ってきた。 三峰神社の見物は山を降りてからとして、右に雲取山への山道を行く。すぐ「千年の森」に入り、石畳の道をゆく。 白樺やホウノキ、モミジなどの広葉樹の森で、紅葉にはまだ少し早いが、淡い黄色、緑、赤、の葉っぱが霧に浮かび、幻想の世界へと導かれる。 そして、間もなく鳥居が現れ、霧に煙る幽玄な杉の大木の林立する斜面を上ってゆく。

ずっと霧雨の霧の中である。杉の木立の山道は普通ならうんざりするところであるが、霧と杉の直立した林立とは良く似合い、幽玄で荘厳な感じがして飽きることがない。 杉の奥には緑や黄色の木が見られて変化もある。また鳥居が現れ、雲取山への山道を右に分け、左に廻りこみながら登ってゆく。 やがて、勾配がきつくなり、杉林の斜面を大きくジグザグと登ってゆく。雲取分岐から20分ほど登るとピークの肩に至たる。木々は杉から広葉樹に変わり、黄葉も見られるトラバース道を右にピークを見ながら 巻いて行く。巻き終わるとブナの大木の下に鳥居と東屋があり小休止する。

いよいよ山岳的な雰囲気のところを行く。しばらく、小さなアップダウンを繰り返してゆくと、チョとした岩場が現れる。 ここから岩場の道が続くと覚悟して、気を引き締めてゆく。その小さな岩場を越えると桟道で小ピークを巻き、更に手摺のついた階段を20m位 急降下する。鞍部を少し行くと、また、板の敷きつめた桟道を行く。そして、鳥居があり、急こう配の手摺の 付いた石段を登ってゆく。登りきると上にも石段と祠の石柱が見え、奥宮がもうすぐなことを知る。

ところが、上の石段は途中で 終わり、山頂まで10m位は岩場の鎖場になっている。上まで石段を付けてもよさそうであるが、最後の儀式であろうか、鎖を頼りに登ってゆくと、上の写真のような奥社が鎮座している。 生憎、霧や木々に囲まれて周りは見えないが、今登って来た方向は黒木に紅葉の木々が混じった樹林帯の向こうに霧で霞んだピークが見え、地形図の1329mのピークのようであった。

山頂で昼食と考えたが、危なくない鳥居と東屋のところまで下ってゆっくり昼食とすることで、小休止後下山する。登るときは どういう危ないところがあるかわからなかったので、あまり写真を写さなかったが、今度は余裕が出て、幻想の妙法ケ岳を堪能しながら下った。


(地図・ガイド)
・昭文社 山と高原地図 「雲取山・両神山、奥秩父」

(特記事項)
・西武秩父駅前9:10発の急行「三峰神社行き」バスに乗りました。バス代は900円です。
・帰りは三峰神社発14:45で、西武秩父駅着は16:00です。平日のバスは上り下り各々一日三本しかありません。
・西武秩父駅前には西武秩父仲見世通りというのがあって、特産物販売店、レストランなどがありました。

(コースタイム)
・三峰神社バス停10:35---鳥居10:49---鳥居・雲取山分岐11:08---鳥居と東屋11:50--- 妙法ヶ岳奥宮12:17〜29---鳥居と東屋13:04〜17---鳥居・雲取山分岐13:42---バス停上14:04




雲取山分岐の鳥居





カツラの根っ子





霧の山道1





霧の山道2





霧の山道3





山頂から望む


Sony DSC-RX100 にて撮影