A.山歩き/2.山紀行/・・三浦アルプス


三浦アルプス
( 仙元山〜乳頭山 )





仙元山からの展望


風早橋〜仙元山〜観音塚〜乳頭山〜田浦梅林〜JR田浦駅('09-01-02 歩く)
年のせいか寒くなると温暖な所の山がいい。 今回は京浜急行発行の下に添付した「三浦アルプス トレッキングMAP」で三浦アルプスを歩いてみた。 梅の頃もう一度歩きたいと思って、下見を兼ねて終点は田浦梅林からJR田浦駅とした。
大船で横須賀線に乗りかえた。それは逗子行きであった。結構混雑していたが、鎌倉駅に着いたところほとんどの人が降り、車両で残ったのは我々と、カメラを持った中年の男性だけになった。 ほとんどが鎌倉の神社への初詣であったようである。世の中不況で、神頼みする人が多くなったのであろうか。 ドアの上のデスプレイには次は逗子と流れる。鎌倉の次は逗子だったかと、その近さと、もっぱら車での県外への山歩きが多く、 スッカリ地元に疎くなっていたことにおどろいた。
三浦アルプスはまずバス停風早橋までバスで行くようである。Netで京急バスを調べたところ逗子駅1,2系統であった。逗子に着いて、バス停の時刻表をみると 1,2系統は特に休日は少ないようだ。仕方ない、タクシーで行くことにする。タクシーに乗って、運転手さんと話しているうちに、"風早橋を通るバスなら一杯ありますよ"ということであったが、 走り出してからでは・・・。結局タクシー代980円を奮発した。

バス停で降りて、トンネルの手前の道を右斜めに入ってゆくと、左上の教会に登る坂が 見えてくる。そこへUターンして上って行く。少し登り振り返ると、電線が邪魔するが、町並みの向こうに海と江ノ島と富士山が見えてくる。 この分だと仙元山からの眺望が楽しみだなぁ〜、と思いながら最初の坂に息を切らせながら登る。
教会の横から三浦アルプスが始まる。今までの風景が一変して、スタジイ、タブノキなど鬱蒼とした常緑照葉樹 の森をゆく。教会から約10分行くと仙元山の登りとなる。 振り返ると坂を登りはじめた時見た風景がさらに広くすっきりと俯瞰される。 桜が多く植えられていて、花見がてらに登るのも良さそうなところである。また、眼下の町並みもきれいで、江ノ島、富士山と一緒の夕景も良さそうである。
三浦アルプスは分かれ道が多く、道標も十分でなく、いつの間にかあらぬところに行ってしまうことが多いようである。分岐ではしっかり確認しょう、と心に決めて先へ行く。 桜の大木や照葉樹の尾根をアップダウンを繰り返して行くと、マップに250段を登るとある先のピークに達する。この先に分岐がある。 ここはマップに「二岐を右に下る」となっているので、右に緩やかに下りまた尾根に乗る。 そして10分も分岐から歩くと、 立派な道標が二つ立っている分岐となる。右斜め下への「グリーンセンター、葉山小学校方面」道標と真っ直ぐの「葉山小バス停・仙元山ハイキングコース」道標である。ここは真っ直ぐ行く。
さらに3,4分行くと、左の林の中に入っている道がある。その傍の木の幹には「田」という字が書かれている。この田というのはどういう意味か分からなかったので、見送って真っ直ぐ行くと すぐ、山道の右に真っ直ぐを差した「葉山小バス停」の道標が立ち、その先10m位先でY字に分岐している。 そして、左側には後ろに戻るように林の中に入っている山道がある。その木立ちに手製のプレートがあり、左側後ろに入る方向 を差して、「畠山、田浦」とある。Netで間違い易いという分岐はここらしいということが分かった。 そして、先ほどの木に「田」と書かれたのは田浦方面を意味していることが分かった。
ここは左側の後ろ方向の山道に入ってゆく。 すぐ、左側から「田」の字の山道が合わさった。ここは手製のプレートが最近付けられたようでややこしいが気をつけさえすれば迷うことはない。さらに4分ほど行くとまた分岐となる。 ここも手製のプレートがついており、畠山(田浦の字はない)方面へ右に行く。ダブノキであろうか大木の多い原生林のような道となり、 やがて石仏と大木の立つ「観音塚」に着く。ここも右に下る道があるが、手製のプレート「畠山」に従って真っ直ぐ行く。
3分も行くと また、分岐となる。ここは尾根に沿って行く道と緩やかに下に下って行く道のY字分岐である。 ここには手製のプレートもなく、「緊急連絡用標識 No17」は真っ直ぐの尾根側に立っている。いかにも真っ直ぐという感じであるが、 いろいろ探してみたところ、幹に消えかかった右下方向の矢印があり、右下に行く。半信半疑であったが、一旦下って上って行くと 「どんぐり並木」の木が現われてきて間違いないと確信する。そのうち木の幹にも畠山、田浦の文字が現れる。
三浦アルプスは、仙元山と乳頭山を除くと展望がきくわけではなく、原生林のような照葉樹の多い雑木林を山を越え越え行くコースである 。この中で、 唯一のクライマックスはこの「どんぐり並木」ではないかと思う。この後は丸太の斜め切断面にマジックで書かれた道標が時々でてくるので、分岐で手製プレートや幹に書かれた標識と一緒によく確認してゆくと 迷うことはない。
やがて森戸林道終点分岐につく。このあたりからアップダウンが延々と続く。ピークについても、見晴らしがきかないので どこら辺まできたか分からない。マップに書かれている「サクラ」並木がでてきて、送電線も見え、田浦の港であろうか、海もチラチラ見えて来て、やっとここまできたのかと 分かることになる。
送電線広場は素通りして先を急ぐ。この辺からは山道が広くなり、明るい遊歩道という感じで良く歩かれているようである。 やがて、上山口分岐を見送ると、左手前方に乳頭山が見えてくる。そしてひと登りすると海側が開けた乳頭山に着く。
ほんの少し先へ下ると、田浦緑地・梅林方面への分岐となる。ここからはもう下るだ けと、ルンルン気分で下りだすと、トラロープの付いた急降下となり、また気を引き締めなおす。ようやく、横横道路が近くに見えてきて平坦となる。 陸橋を渡り、田浦緑地に登り返して、さらに行くと展望台のある田浦梅林に着いた。さすがに梅はまだ早かったが、満開の水仙が冬の低い日差しを浴びて輝いていた。


( マップ )
京浜急行発行 三浦アルプストレッキングMAP

( 特記事項 )
「緊急連絡用標識 No17」の立つ分岐は要注意で、右下への道が田浦です。なお、「緊急連絡用標識 No.**」にも、時々 行き先がマジックで書かれていますので、よく確認する必要があります。

(コースタイム)
JR逗子==風早橋バス停9:00--教会9:13--仙元山9:27--250段階段先のピーク10:05--分岐10:08--グリーンセンター、葉山小学校方面分岐10:18--入り組んだ分岐10:22--観音塚10:40 〜43--どんぐり並木10:52〜11:00--森戸川林道終点分岐11:41--鉄塔12:49--乳頭山13:15--田浦梅林13:52〜14:15--JR田浦14:49



250段階段先のピーク




照葉樹の大木の森を行く




どんぐり(マテバシイ)並木




乳頭山からの展望




田浦梅林の水仙


LUMIX DMC-LX3 にて撮影

( END )