A.山歩き/2.山紀行/・・斑尾山


斑 尾 山
(1381.8m)


翌朝、ホテルからの斑尾山 (Lumix DMC-LX3 aspect 16:9)

斑尾山('08-10-29 歩く)
信越トレイルが、今年の秋、全コース開通した。 新たに開通した天水山付近を歩くことで計画し、3日ほど前ホテルを予約した。ところが、前日、天気予報が変わった。当日、新潟県は午後から冷たい雨が降り、長野県の 飯山市は幾分遅れて15:00頃から雨が降るという予報となった。そこで、当日はまだ登っていない飯山市の山、 斑尾山に、雨の降る前に登ことにした。翌日は帰る日なので、新しく開通した信越トレイルのマップを調べて、短かい「伏野峠から幻の池往復」を選んだ。

いつもの習性に輪をかけて、2:30に自宅を出た。飯山豊田ICには7:45に着く。空を見るが雨は降るように思えない。元の計画通りでよかったかな、と内心少し後悔しながら 斑尾高原へと上って行く。登山口は今晩泊まる斑尾高原ホテルの裏側のスキー場の入口である。案内板と道標が立ち、駐車スペースもある。 広々としたスキー場、レストハウスは閉じ、リフトは止まり、閑散とした寂しげな風景であるが、周りの紅葉した山々が寂しさを和らげている。
昨年も斑尾高原ホテルに泊まった。その時見た斑尾山、山頂付近までゲレンデと化し、登るのをためらった。 今回はお天気の都合で登る羽目になった。だから余り期待しなかった。晴天なら暑くてたまらないだろうと思われるゲレンデの縁をほゞ 直線的に上って行く。ゲレンデの隣の雑木林は紅葉真盛りである。色づいたモミジを愛でたり、写真を写したりして登って行く。
登るにしたがって、思わぬドラマテックな風景が 展開した。左正面の高社山の山裾に雲海がからみ、眼下の飯山市、中野市の町並みも雲海の下である。なんという山であろうか、町並みの上の雲海から頭を出した山もある。 そんな状況に、高い雲間から時々日が差し、光芒が高社山を包み込む。また、サーチライトのような光が、雲海の一部を照らしたり、 雲海の下の町並みの屋根に反射してであろうか、薄い雲海を通して煌いて見える。雲が流れ、光芒もさまざまな振る舞いを見せる。 登りながら見ていて興味が尽きない。さらに、ゲレンデの上の方に登ると一本の木があったり、被写体にも事欠かない。
やがて、ゲレンデが終わり、ブナ林の山道を登って行く。すぐ、平坦になり、メインの尾根に向って行く。やがて、ブナ林の美しい 斑尾山から万坂峠に至る山道と交わる。ここを左に行く。ブナの美しいルンルンの尾根道である。樹間からは野尻湖が見え隠れする。 少し下ってひと登りすると斑尾山であった。
余り見晴らしはきかない。ガイドに大明神岳が展望抜群とあったので行ってみることにする。 確かに西側が展望抜群で、眼下に野尻湖がバッチリ見える。少し休んで、万坂峠の方に戻る。先ほど上ってきたスキー場からの山道と交あう ブナ林に来たところ、ガスが上ってきて、幻想的な風景となる。写真写すのにはいい風景である。内心嬉しくなるが、あんなにお天気が良かったのに、 急変してきている。天気予報の通り、雨になるかもしれないと、先を急ぐことにする。
時々ガスが流れてきて幻想的な姿をみせるブナの美林をしばらく行くと、Y字分岐となる。 左タングラム、右万坂峠である。ここから、ガスの中、スキー場のゲレンデの縁を急降下する。やがて、道はゲレンデ内の稲妻道を下ってゆく。縁の紅葉にガスが流れてきて 実に美しい。しばらく下るとゲレンデの勾配が緩み、スキー場の大きな案内板が立つところに至る。このゲレンデの右の縁に 角柱の道標が立っている。
道標を確認したところ、我々が予定している「ぐん平街道」の入口であった。ぐん平街道は昭文社の下記地図には載っていない。 下記の「信越トレイルマップ 斑尾山から涌井1」に記載されている。何個かのゲレンデを横断しながら、登りに通ったゲレンデにトラバース気味に戻るコースである。 このコースがまたすばらしい。時々ゲレンデに出て幻滅も感じるが、ガスも手伝い紅葉真盛りの豊かな自然林の美しさはそれを帳消しして余るものがあった。
途中、昼食を取っていたところ、とうとうポツポツと冷たい雨が落ちてきた。 今にでも雪になるような冷たさである。雨は予定より早く降りだしたが、朝早く自宅を出たおかげで、本格的な雨になる前に登山口に着いてラッキーであった。 まだ、チェックインまで間があるので、希望湖の紅葉を覗いてみることにした。湖畔に車を停めて、写真を写しながら少し廻りだしたところ、本格的な雨になってきた。 予報では小雨程度といっていたが、今年の異常気象を象徴するかのようにゲリラ豪雨であった。そうそうに退散してホテルに向う。夜半まで冷たい雨が降ったようで、翌朝、 ホテルから見る妙高山は白銀の世界であった。

( マップ )
・昭文社 山と高原地図「妙高・戸隠・雨飾」
・信越トレイルマップ1「斑尾山〜涌井」

(コースタイム)
自宅2:30==相模湖IC3:45==飯山豊田IC6:45==斑尾山登山口(P)7:15〜25--ゲレンデの最上部(山道入口)8:52 --T字路9:03--斑尾山9:20--大明神岳9:39〜43--斑尾山9:56--T字路10:15--タングラム分岐10:33--ぐん平街道入口10:58 --(途中昼食15分ほど)--朝のゲレンデ道(斑尾山登山道)12:02--登山口(P)12:18



ゲレンデ脇のモミジ




スキー場から高社山




尾根のブナ林の道




ぐん平街道1 DMC-LX3




ぐん平街道2 DMC-LX3




希望湖

Canon kiss DN / EF-S17-85mm IS USM にて撮影

( END )