A.山歩き/2.山紀行/・・小又峡と森吉山一ノ腰 home


小又峡と森吉山一ノ腰





三階の滝


小又峡と森吉山一ノ腰(2014-06-20、21歩く)
秋田で同級会があって、ついでに白神山地でも歩いてこょう、と思って岳岱のブナ林と藤里駒ケ岳の田苗代湿原を調べたところ、 林道が来年まで不通とのこと。それでは、奥森吉のクマゲラの森あたりのブナ林を、と思って調べると、ここも今月末まで林道の橋の補修のため林道が通行止めであった。 結局、森吉ダムの太平湖遊覧と小又峡の滝めぐりとなった。この日は森吉山荘に泊まり、翌日は実家に戻る途中、森吉山の一ノ腰を 往復した。

小又峡(2014-06-20)
同級会のあった秋田市より、雨の降る中、車で森吉山荘に向かう。 森吉山荘で遊覧船の割引券をもらい、遊覧船駐車場のあるグリーンハウスで割引券と乗船券を引換し、乗船時間まで待っていると雨も小降りになってきた。 駐車場から船着き場までは森の中を急降下する。約7分である。下りはいいが帰りはきつい。遊覧船の小又峡までの所要時間は行きは30分、帰りは15分である。行きは太平湖を巡って行くが、今は深緑に近く、 見るべく物は柱状節理くらいでめぼしい物はない。 小又峡の滝めぐりに期待して小又峡船着き場で下船する。

5分も沢沿いの斜面に作られた山道を行くと、右下に渓谷が現れる。これが岩盤の上を流れる渓流である。激流や土石によって長い年月の 間川底が削られ、いろいろな溝ができており、また、石に掘られた甌穴がいたるところに見られ、さらに一枚岩の滑、滝、緑を写す瀞、更にさらに、どういう理由だろうか、泡立ちやすい 水質のようで、滝で泡ができ下流によどみなく流れている。このような風景の遊歩道が三階の滝まで1.8km続く。水際の道が多く、迫力満点で、普通の滝めぐりとはスケールの違う素晴らしい渓谷であつた。 ここは流れの写真撮影にはいい環境で紅葉の頃来たら最高と思った。以下、個々の説明は略し、写真で紹介する。

森吉山一ノ腰(2014-06-21)
以前森吉山には登っているので、今回は北側のピーク一ノ腰にこめつが山荘から登ることにした。こめつが山荘の駐車場に着いたところ、 予想外に多い車に驚いた。森吉山は阿仁町の方のゴンドラ経由が多いのに不思議であった。道標に従って、カラマツ林に入ってゆく。 懐かしいエゾハルゼミの鳴き声が林に響き渡り心がなごむ。カラマツにはツルアジサイが絡み咲いている。足元を見るとマイズルソウの群生が迎えてくれる。 5,6分行くと、ゲレンデにでて、ゲレンデ沿いに登ってゆく。

地元のガイドが引率している4,5名のグループが先に行く。 右の林に入る山道もあるが、みなさん、ゲレンデの広い道を上ってゆく。山道よりゲレンデ道が歩きやすく、いずれ一緒になるだろうと付いていく。 ピンクのタニウツギが見ごろである。しばらく行くと、右の林から登ってきた山道がゲレンデを横断してゆく。倒れた道標には六合目とある。 ここもゲレンデ道を上って行く。このあたりからブナの木立が林縁に目立つようになり、勾配も厳しくなり、大きくジグザクと上って行く。

大きな背丈のフキノトウの花が満開である。ようやく空が広く見えて来て勾配が緩くなると、左側の森から山道が合わさる。ここは同じように 倒れた道標があり、七合目とある。そして少し行くともう一つのゲレンデが右から上って来て、広いピークに到達する。ここが一ノ腰かと思ったが標識がない。 先に行ってみると、道は下りの細い山道ととなる。一ノ腰はピークのはず、下るのはおかしいな、と思って引き返そうとしていたところ、下から登ってくる 登山者がいた。聞いたところ、先ほどの七合目の道標の山道が一の腰への道とのこと。

七合目の倒れた道標の山道は、正規の山道とゲレンデ道の連絡道であった。 連絡道を10mも行くとT字路となり道標が立ち、右は一ノ腰、左はこめつが山荘とあった。スキー場のゲレンデのある山道は紛らわしい。どうしてもゲレンデが広いので引き込まれる。 花の森吉山であるが、ここまではマイズルソウとタニウツギくらい、一ノ腰はどうかな、と石のごろごろした山道を期待しながら急登してゆく。しばらく行くとちょっとした窪地になり残雪が 現れ、ショウジョウバカマが咲いている。ここからまたごろごろ石の急登であるが、思いがけずキスミレの群生が山道に咲いている。 踏みつけられそうであるが、そういう形跡もなく、登山者の優しさと気遣いが伝わってくる。

キスミレとショウジョウバカマとのツーショトも見られ、 心を和ませてくれる。山は今雪どけのようで、ミネザクラが咲き、葉っぱの芽吹きも見られ、木の枝が雪渓に引っ掛かっているものもある。 更に、もうおしまいであるがシラネアオイも咲き、マイズルソウも咲き始めている。また、傾斜が緩むとアカモノとゴゼンタチバナのコラボも見られ、 花の森吉山の縮図を一気に一ノ腰で見せてくれた。

一ノ腰での眺めは素晴らしい。谷を隔てて、山肌にところどころ雪渓が残る森吉山が眺望され、ときどきガスが流れきて幻想風景を演出してくれる。 ここで昼食をとり、元来た道を下る。正規の山道を下ることも考えたが、道が悪そうなのでゲレンデ道を下った。こめつが山荘の駐車場の車はほとんどいなくなっていた。 近くのベンチではネマガリダケを仕分けしいるグループがあった。そうだったのか、今朝の車はタケノコ採りの車だったのかと、この時初めて気が付いた。

(地図・ガイド)
小又峡案内図
・昭文社 山と高原地図 「岩手山・八幡平・秋田駒」

(特記事項)
・小又峡の遊覧船は一時間毎に出ています。三階の滝まで撮影しながら往復2時間とりましたが忙しく、写真写しながらだと3時間はほしいです。

(小又峡コースタイム)
小又峡船着き場12:51---三段の滝13:53---小又峡船着き場14:52

(一の腰コースタイム)
こめつが山荘8:40---七合目ゲレンデ終点10:15〜25---一ノ腰11:00〜11:22---七合目ゲレンデ終点11:43---こめつが山荘13:05

小又峡



三階の滝





























森吉山一ノ腰






























Canon PowerShot G1X MarkU にて撮影