A.山歩き/2.山紀行/・・国師ケ岳


国師ケ岳・北奥千丈岳




かすかに富士山が見えた


国師ケ岳・北奥千丈岳('10-10-19 歩く)
恒例の同級生との紅葉ハイキングを計画する。紅葉の山を計画して紅葉していなかったら惨めである。 今年は猛暑で紅葉が遅れ気味なので予測が付かなく、どこにするか迷う。標高2365mの大弛峠から国師ケ岳往復なら、山頂が紅葉過ぎても大弛峠へ車で登る途中どこかで紅葉の見ごろなところがあるに違いない と思い、国師ケ岳に決めた。

大弛峠への道は以前は焼山峠経由であったが、琴川ダムができて道が整備され牧丘町杣口経由がメインになったようだ。恵林寺の先の140号線のトンネルを抜けて すぐ左折して塩山杣口線に入り、杣口からダムのためにできた県企業局管理道路を上がって行く。僅かであるが紅葉しているダムサイトを抜けると焼山峠からの道に突き当たり右折して川上牧丘林道に入る。
金峰牧場を過ぎると渓流沿いに上って行く。渓流周りの木々が色づきはじめ、 上の方の紅葉に期待を持たせてくれる。登るに従ってカラマツの黄葉に緑の針葉樹が点在する面白い風景が見られる。その後しばらく見晴らしがきかない針葉樹に囲まれた林道を上って行く。やがて、時々、左の樹林が切れて紅葉の山肌が見えたり、 林道脇も紅葉の木々が増えてくる。さらに高度を上げるとまた、針葉樹林帯となり、大石や縞枯れの木が見られるようになると、やがて大弛峠に到着する。

大弛峠付近はシラビソの森で、紅葉というと、所々に混じるナナカマドとダケカンバであるが、もう紅葉は終盤のようで余りパッとしない。 後は展望を期待するしかない。そう思いながら身支度してシラビソの道を登って行く。若いころ登った時は大石のゴロゴロする登りにくい山道であったが、今は木道や木の階段が整備されて すごく歩き易い。
少し行くと「夢の庭園」への分岐となる。今日は展望が主、迷わず展望の良い「夢の庭園」へ右に上って行く。ここも踊り場のように木の階段が整備され、展望抜群で、すばらしい眺めである。 左の甲府方面は雲海がたなびき、正面には雲海を伴って朝日岳、金峰山と尾根が延びていっており、彼方で特徴のある五丈石の岩峰が突出している。さらに、右には八ケ岳が連なり、その右遠くに浅間山であろうか雲海から顔を覗かせている。 しかし、肝心の富士山が見えない。どうしたんだろうと思う。
ここはシャクナゲ庭園である。花が咲く頃は楽園となるであろう、と思う。昔に比べてすごくシャクナゲが増えたように思った。国師ケ岳、北奥千丈岳と全山シャクナゲの山と 化し、林床もシャクナゲの幼木が多かった。シャクナゲの咲く頃、いつか来てみたいものだと思いながら夢の庭園を巡る。
本来の道に戻って、しばらく行くと勾配が緩み、前国師ケ岳に到着する。展望は良いが、夢の庭園のところと余り変わらない。右斜めの北奥千丈岳に行くと富士山が見えるかもしれないと、先をいそぐ。一旦下って、国師ケ岳と北奥千丈岳の分岐に至り、右へ北奥千丈岳へと登って行く。 思ったより早く山頂に着く。相変わらず富士山は見えない。地図とコンパスを出して同定を行う。どうも蔭に隠れて見えないようである。
そうこうしていると女性二人が登ってきた。話しによると国師ケ岳から富士山が見えたとのこと。北奥千丈岳からの展望は夢の庭園と余り変わらないので、それではと言うことで国師ケ岳に向う。 分岐に戻ってシラビソ林をひと登りすると国師ケ岳であった。そこからは山頂付近が雲に囲まれた霞んだ待望の富士山が見えた。すっきりしない富士山だが、見えただけで大満足と、富士山を眺めながらゆったりした気持で昼食とする。
大弛峠からの帰りは、山歩きでは紅葉が見れなかったので、川上牧丘林道の紅葉している箇所箇所で車を停めて写真を写しながら下つた。今紅葉盛りなのは標高2000m位のところである。紅葉は一日に50m下るという、紅葉が下の標高1500m位のクリスタルラインや琴川ダムに降りるのは10/末のようである。 その時、また来たいものだと思いながら下り、恒例のハイキングを終えた。


( マップ・ガイド )
・昭文社 山と高原地図 「金峰山・甲武信」

(コースタイム)
大弛峠(P)9:58--夢の庭園分岐10:11--(夢の庭園)--(途中10分休憩)--前国師ケ岳11:00--分岐11:08--北奥千丈岳11:15〜24--国師ケ岳11:38〜12:06--夢の庭園上の分岐12:34--(夢の庭園)--大弛峠12:51



夢の庭園から金峰山




整備されている木道と階段





シャクナゲの群生






シラビソの縞枯れ





大弛峠を少し下った辺りの川上牧丘林道風景





川上牧丘林道から見えた紅葉



Canon EOS kissX / SIGMA DC 18-125mm OS HSM にて撮影