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岩波から湖尻峠越え




芦ノ湖西岸にて


岩波から湖尻峠峠越え(2013-07-22歩く)
箱根の地図を見ていたら三島の方から箱根に登ったことがないことに気が付いた。昔の人は湯本や三島から箱根峠越えが日常であった。 どういうもんか体験してみることにした。第一国道は車の往来が激しく、歩くのには適していないので、他を探して、御殿場線の岩波から湖尻峠に登る ルートを見つけ歩いてみた。このルートは、地図から想像するに、芦ノ湖から取水した深良用水が、三つの発電所を経て、岩波に深良川となって 流れ下っている。それ故、道中、渓流やコバルトブルーの発電所の水路などが見れるのではないかと思い、期待して行った。しかし、予想に反して 見るべき物は少なくフオトハイキングとしては適していなかった。

岩波の踏切を渡って少し行くと 右に緩やかに下る車道がある。5分余行くと、左側に幼稚園があり、その境を流れる深良川沿いの車道に左折して入ってゆく。 下のマップではややこしく書いているが、とにかく川沿いにゆけばよい。ヤマユリが咲く清冽な深良川を見ながら行くと、やがて信号のある広い交差点に出る。 道路標識があり、湖尻という方向の車道を緩やかに登ってゆく。すぐ左に第三発電所が現れるが、残念ながら敷地の中には入れない。車道は県道となっていて 歩道があるくらいの広い立派な道路である。後は一本道、ひたすら登ってゆく。

両側はほとんど杉林で林縁は葛で覆われ、川の音は聞こえるが姿は見えない。 たま〜にヤマユリやタマアジサイ、チダケサシが咲いていて、単調な車道の登りに飽き飽きしているところを和ませてくれる。 左側が少し開けて第二発電所、第一発電所があらわれるが、いずれもフェンスに囲まれ立ち入り出来ない。第一発電所を過ぎて 林道が横断しているところあたりから道は右側が開けてきて、渓流が杉の疎林の中に見え、ヤマユリも咲いている。 更に登ってゆくと、車道は狭まり、拡張工事が行われている。本当は車両、歩行者とも通行禁止であったが、工事が一区切りついて 歩行に危険でなかったので特別に通してもらった。ここからヘヤーピンカーブの連続となり、高度を稼いでゆくと、深良用水碑の立つ穴口に至る。

更に杉林のヘヤーピンカーブを登ってゆくと、周りは自然林に変わり、時々、三国山あたりの芦ノ湖スカイラインの尾根が見えたりする。 もうすぐのように思うが意外に長く息切れしてくる。しかし、エゾハルゼミが鳴き、涼しい風が吹き抜けると、見るべき物は少なかったが、 来てよかったと思う。やがて、見覚えのある外輪山の尾根が見えてきて、湖尻峠に着く。ここで、昼食とり、石畳の道を足元に気を付けながら深良用水門へと下ってゆく。 ここでもエゾハルゼミが迎えてくれる。やがて、芦ノ湖西岸遊歩道に突き当り、右側の水門を覗いてから、バックして湖尻の方に行く。思いがけずヤマユリの群生が見られ、得した気分になる。桃源台まですぐかと思ったら 疲れてきたせいか意外に遠い。

ようやく森を抜けると右に芦ノ湖が開け、カンゾウが咲き(上の写真)、湖水の風景と共に、癒される。 桃源台バス停へとキヤンプ場敷地を縦断してゆく。初めて通ったキヤンプ場の森であったが、湖畔から光の入る木立が美しい。モミジが多く、秋もよさそである。樹間から海賊船が見え、 子供達の声が聞こえだすと桃源台はもうすぐであった。


(地図・ガイド)
・昭文社 山と高原地図 「箱根」

(特記事項)
・道路工事は10月31日までです。
・深良用水の碑より上は自然林となり、紅葉の時は良いと思います。

(コースタイム)
岩波駅9;21---深良川9;29---交差点9;41---林道横断十字路11;10〜15---深良用水の碑12;07〜12---湖尻峠 12;57〜13;09---芦ノ湖西岸遊歩道13;31---桃源台バス停14;29




ヤマユリ咲く深良川





疎林に見えた渓流





芦ノ湖西岸歩道のヤマユリの群生





キヤンプ場の森


Canon EOS 60D / TAMRON 18-270mm F/3.5-6.3 DiII VC PZD  にて撮影