A.山歩き/2.山紀行/・・沼津市民の森から金冠山 home


沼津市民の森から金冠山




金冠山山頂のマメザクラ


沼津市民の森から金冠山(2011-04-26歩く)
伊豆の金冠山、今年もマメザクラの季節になった。だるま山も含めて南側は何回となく歩き様子がわかっていたが、北側の沼津側 は歩いたことがない。そこで、戸田峠まで車で行けば金冠山には直ぐ登れるわけであるが、わざわざ沼津市民の森を起点とし、尾根コースから金冠山 に登り、沢コースを下った。
駿河湾沿いの県道17号線を行く。淡島、三津シーパラダイスを過ぎると、 やがて「市民の森」という大きい標識が見えてくる。そこを左折する。川沿いの古い集落の狭い道を進んでゆく。漁村と山村が混じったような独特の 風景がいい。やがて、左に大きくカーブして山に登ってゆく。途中、あのだるま山レストハウスから見える半島の入り組んだ 駿河湾の景色が見えるが、ほとんど山林の山道を行く。「市民の森」の立て札が要所要所に立ち、迷うことはない。そして、戸田峠への車道を右に 分けて真っ直ぐ少し進むと、市民の森入口の駐車場に着いた。

周りは新緑が輝き、渓流が流れ瀬音も聞かれ、心地よい。身支度して管理棟の方に向かう。 市民の森は自然林に囲まれた広いキャンプ場であるが、シーズンオフのようで誰もいなく静かである。疎林の斜面や流れのある窪地では、いま芽吹いたばかりの葉っぱが 日差しを浴びて透けたカーテンのように林間に漂っている。
道標に従って管理棟のところを右折して照葉樹の森の緩やかな尾根道を登ってゆく。 今まで見たこともない林相で、松、ヒメシャラが時々混じる根元から多数枝分かれした鬱蒼としたマテバシイのような林である(常緑広葉樹の名前は良くわからない) 。最初、薄暗くごちゃごちゃしているが、登るにしたがって整然とした感じの良い道となる。しばらく登ると林道に出る。 横断して向かいの斜面に取り付く。最初、ヒノキ林であるが次第にヒメシャラに椿、マメザクラの混じる平坦な道となり、日本庭園という看板が立っている。 一旦少し下りヒノキやアセビのトンネル道を急登してゆく。尾根らしきところに到達すると左に方向を変え、まもなく、真城山分岐に至る。ここを左に行く。 丈が2〜3m位ありそうなアセビの並木道を行くと、先が明るくなって、笹の原に飛び出す。
一本の道が笹の原を下り、鞍部から金冠山へと伸びている。少し行くと 右側に展望の良い岩場があり、行ってみた所、眼下に、マメザクラの点在する金冠山の西尾根が見渡せされ、 その上に伊豆山稜の山々が連なっている。次に鞍部に下ると、左にマメザクラやアセビの花の向こうに駿河湾が望まれる。 更に、登り返して振り返ると、アセビの白い花とピンクのマメザクラがパッチワークのように点在するピークが見渡せられる。 実に綺麗である。さっき山道で身近で見て来たアセビにマメザクラの混じる風景からは想像もつかない。
金冠山に着く。強風で笹の陰で小休止し、早々にだるま山レストハウス の方角に下る。眼下の笹の原にマメザクラやアセビの点在する景色が美しい。下りきったところが道標の立つ十字路になっているが、肝心の 市民の森の表示がない。ここは林道を左に入ってゆく。少し左に回り込んで行くと道標が立ち、市民の森の表示がある。 林道は先に延びているので行ってみた。200m程行くと、林道は左上のアンテナ塔に向かって上がっていっている。 この林道はアンテナ設備工事のための道であったようである。この林道の上がり口あたりは開けて見晴らしが良く、駿河湾方面や真城山方面 が見え、マメザクラの点在する風景が美しい。また、道標はないが、ここには金冠山への鞍部からも道が下ってきているようである。
沢コースを下ってゆく。最初、アセビの林であったが、見るべきものがない杉の植林帯に変わる。急降下しだすとやがて林道に降り立つ。 林道を横断して、また、退屈な杉林の道を下ってゆく。少し下ると沢の瀬音が聞こえてきて、ほっとする。沢に近づくと、ヤブツバキの多い道となる。 二回ほど沢を渡って下っていく。沢は徐々に水量が多くなり、小滝をところどころで見かけるようになる。 上より少ないが相変わらす椿の木の多い道を下ってゆく。やがて、水タンクのようなものが見えてきて、キャンプ場の敷地に入ってゆく。キャンプ場広場にでると北東側周囲の 山は広葉落葉樹が多く、山桜も混じり、萌黄の新緑が実に美しい。最後に、また、いい思いをして、ハイキンクを終えた。

帰りは、市民の森の手前の戸田峠方面の林道を行く。 だいぶぐるぐる廻ったが、金冠山の下のトンネルを経て戸田峠にでた。いつもは地味である戸田峠、このマメザクラ咲く頃は まさに春爛漫で華やいでいた。


(地図)
・昭文社 山と高原地図「伊豆・天城山」

(コースタイム)
・市民の森入口(P)7;48--管理棟(尾根コース登山口)7;55--林道8;30--真城分岐9;04--金冠山9;20〜30
 -- 十字路分岐9;40--沢コース入口9;46〜57--林道10;12--椿の渓流の始まり10;19--市民の森入口(P)11;43

(特記事項)
・道標に案内の無いところが一箇所あります。金冠山からだるま山レストハウス方向に下って、下りき
 ったところの十字路です。 ここは、左方向に林道の廃道のような道を入っていきます。しばらく左
 に廻り込んでゆくと、道標が立ち、市民の森の表示があります。
・コースタイムで、椿の渓流の始まりから椿や渓流の写真を写したりして道草しています。椿林から駐車
 場までは30分もあると下れると思います。
・市民の森のキャンプ場は、広くて、自然が豊かで、渓流もあり、更に無料で、お勧めです。



尾根道を行く





アセビのトンネルを登ってゆく





マメザクラが迎えてくれる





金冠山西側北斜面





金冠山北斜面(沢コース入口林道終点にて)





沢コースの椿の群生地


Canon EOSkissX / SIGMA 18-125mm OS にて撮影