A.山歩き/2.山紀行/・・岩根山


ミツバツツジ咲く岩根山



岩根神社からの展望、見える屋根は大山祗神社

野上駅〜高砂橋〜大山祗神社〜岩根神社〜高砂橋〜金山水管橋〜長瀞駅('09-04-06 歩く)
首都圏に住んでいる同級生三人での恒例のお花見ハイキングを企画した。この冬、三浦半島を大分歩いて桜が多い大楠山あたりが 良いかな、と思っていたが、新ハイ4月号を見て、ミツバツツジと桜の二つおいしい岩根山に魅力を感じ行って見ることにした。
久しぶりの電車での山行である。秩父鉄道の長瀞までどう行くか、池袋から東武東上線、湘南新宿ラインJR熊谷経由、八王子経由八高線、といろいろ あるが、一人が八王子に住んでいるので八王子から八高線で行くことにした。1時間半も相模線・横浜線と乗り継いでやっと八王子に着いて、さらに2時間半である。 普通なら耐えられないのであるが、この時期は車窓からの風景がいい。満開の華やかな桜、春爛漫のレンギョウ・ハナモモ・雪ヤナギ、 色彩の乏しい畑を彩る菜の花の黄色い絨毯、山肌に点々と連なる山桜等々の走馬灯のように車窓を流れる風景はいつまでも見飽きることがなかった。

秩父線の車両はほとんどがハイカーである。野上駅についてさぞかし大勢のハイカーが降りると思ったところ、女性三人組みの1パーティのみであった。 これで静かな山歩きが出来るとホッとする。まず法善寺のしだれ桜を見ることにする。高砂橋を渡り、突き当たって右に行くとしだれ桜が多い法善寺が見えてくる。
どこから来たのだろうか観光客が大勢いる。みんな本堂や山門当たりのしだれ桜をめでている。本堂の裏手の斜面のお墓の上にも立派なしだれ桜がある。 カメラマンが写真を写していたので、そちらの方に上がって思うぞんぶん写真を写す。
この後、法善寺の前の道を来た方に戻るが、すぐ右手奥にしだれ桜が見える。道があったので入って行って写す。道は車道と平行していってい るようなので、そのまま道なりに花との出会を求めて進む。この時期、方向を外れないようにしながら適当に裏道を選び、 裏山や民家の庭、畑などの木々の花などを愛でながら行くのは実に楽しい。
やがて、裏道は本通りにでる。少し行くと、「岩根山徒歩入口」という看板が出てくる。この道はショートカットの小道で右に入ってゆく。 しだれ桜の下をくぐると道は左上に登り、平坦になると北の岩根山の方に進む。前方にピンクのミツバツツジが見えてくると、先ほどの広い車道から廻ってきた岩根山に通じている車道に合わさる。
右側に流れを見ながら車道を緩やかに上って行く。木々は芽吹き始め、日が当たりきらきらと光り、レンギョウや花大根が春爛漫と咲き誇っている。少し行くと流れの向かいにピンクのミツバツツジが 見えだし山里のいい雰囲気を醸し出している。
その後、植林帯の車道をしばらく行くと、左手に石仏が立ち、へヤピンカーブのショートカット道、すなわち「岩根神社 徒歩道」入口となる。 少し行くと車道に出る。そして車道を横断したところが岩根山ツツジ園の入口であった。園地へと小さな棚田に輝くミツバツツジを見ながら上って行く。
そうすると入園料500円と書いた看板の立つ料金所が現われる。不思議なことに係員がいない。どういうことだろうと思いながら、 終わりかけているカタクリの咲くミツバツツジの群生地を上って行く。結構咲いているものもあるが、大体4分咲きくらいであろうか、それでまだ料金を取らないようである。
ベンチのあるところで 遊歩道はY字分岐となる。ここは右へツツジのトンネルの稲妻道を上がってゆく。高度を上げるにしたがって見晴らしが良くなるが、手前のつつじ咲くところは彩があるが遠方は 見るべきものはない。やがて尾根に出ると、そこに小さなお宮があって、 良く見ると大山祗神社であった。ここから尾根伝いに緩やかに下ると下の社務所からの道が合わさり、さらに少し登り返して行くと車道(林道)に躍り出た。 あっけない山歩き(?)である。岩根山とあるがあの大山祗神社のあたりであろうか。
まだ5分咲き位の桜並木の車道(林道)を左に下ると、右に石段と鳥居が見えてくる。 岩根神社である。石段を登って行くと、こじんまりしたお宮があった。その後ろの山にもいけるのかなと右に回りこんでみたが 立ち入り禁止となっていた。戻って、石段の最上段部から先ほど歩いてきた大山祗神社方面を眺める。ここがベストビューポイント(上の写真)のようである。 満開のときはすばらしいだろうなと思う。
帰りは車道(林道)を道なりに下る。 所々に咲く桜や芽吹き、スミレやネコノメソウなどの野草を愛でながら下る。 やがて元きた道に合わさる。広い車道に出て左折し、しばらく行って高砂橋を渡り長瀞桜並木へと向う。
長瀞さくら並木、船下りの荒川があり、 川を見ながらの桜並木を行く、を想像していたが、川側には家がびっしり建って見えない。それに桜並木は車道の両側で、車がひっきりなしに 通る。弁当広げて花見でもしょうと思うが、そういう場所がない。
途切れることのないさくら並木を、川に降りたいが・・、と探しながらしばらく行くと、荒川にかかる金山水管橋への道を発見。 入って行って橋からみると、眼下に川下りの船が悠々と下っている。対岸にはキヤンプ場があった。 桜はないが、そこで弁当を広げることにする。運良く管理棟の売店を覗いてみるとビールも売っていた。
花のないところでささやかな宴会をして、また、長瀞駅へとさくら並木を行く。桜は満開。大木がおおくなり、さくら並木はますます華やかになる。そして延々とどこまでもどこまでも続く。 宴会と花と別々であったが、花見した気分にさせてくれた長瀞のさくら並木であった。パンフレットによると駅の向こうにもさくら並木があるという。 その長さ、確かに桜の名所だけあると感心した。

( マップ・ガイド )
・1/25000地形図 岩根山付近

(コースタイム)
秩父線野上9:27--法善寺9:41〜57--岩根山徒歩入口10:08--岩根山歩道・石仏10:33--岩根山ツツジ園入口10:36-- 遊歩道分岐ベンチ10:42〜50--大山祗神社10:58--岩根神社11:08〜16--高砂橋12:19--金山水管橋12:38--キャンプ場(昼食)12:41〜14:00--長瀞駅14:40



法善寺のしだれ桜




民家の庭の春模様




岩根山遊歩道




ネコノメソウ、下りの林道にて




川下り




長瀞の桜並木


Canon EOS kissDN / EF-S17-85mm IS USM にて撮影

( END )