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長興山しだれ桜と石垣山



長興山しだれ桜

長興山しだれ桜から石垣山・早川と歩く('10-04-03)
今年の桜は開花が早かったが、真冬のような冷え込みがあったりして、 なかなか満開にならなかった。ようやく、長興山のしだれ桜が満開と聞いて、石垣山と組合せて歩いてみた。

入生田の駅を出て右に行く。高架橋下からの道に突き当たり、右は国道一号線、左は長興山紹太寺方面である。 案内にしたがって行くと、やがて参道に至る。今は桜祭り、屋台が並んでいる。そして、左に紹太寺が見えてくる。 少し覗いてみると、二代目の若いしだれ桜は終わりかけておるがシャクナゲが花盛りであった。
参道に戻り登ると左石段の道、右まき道の分岐となる。 ここは石段を登ってゆくことにする。鬱蒼とした杉や照葉樹の大木が立ち並び、年月を感じさせる。結構長い石段である。もう終わりかと思うとまた現れる。 春日局と稲葉一族の墓に向って登って行く。歴史ある墓、長い石段が徐々に気持を江戸時代へと導いてくれるようである。三百六十段の石段を登りきると 広い伽藍跡にで、石段向こう正面に墓が見える。右に行くと長興山しだれ桜であるが、その前に寄って見ることにする。
この後、鬱蒼とした自然林を沢の音を聞きながら下ってゆくと、 鉄牛和尚の寿塔を経て、樹齢三百二十年余の長興山しだれ桜に至る。ひと頃より勢いがなくなったようだが、妖艶な美しさを見せてくれている。近くから、山へ登る車道からと、いろいろな角度から写す。
戻りは巻き道を下る。老夫婦、子供を負んぶした人なども登ってくる。しだれ桜を見るのも容易でない。健康で登ってこれたことに感謝しながら 下る。入生田の高架橋の下を通り、国道一号線をわたり、地球博物館の横の広い道を行くと、早川に沿って左に曲がり、やがて橋で対岸に渡る。ここから、ターンパイク陸橋まで、舗装された林道の長い退屈な登りが始まる。
林道の両側はミカン畑であるが荒れているのが多い。しばらく登ると杉や檜の植林帯となり、そのうち道路工事の車両通行止ゲートに至る。 歩道は工事中の車道脇を左にUターンするように階段で急登してゆく。ここが本コース最大の急登である。その後は旧道をターンパイクの上の陸橋に向って緩やかに登ってゆく。ようやく、陸橋近くになって見晴らしも良くなり、 振り返ると箱根の山々が高く見え、ほっと一息つく。
この陸橋を過ぎると別世界である。 スタジイの巨木が現れ、石垣山の駐車場まで桜並木が続き、駐車場の周りは菜の花、しだれ桜、ソメイヨシノが 咲きほこり春爛漫である。石垣山の芝生の広場、西曲輪も、車で上がってきた人、ウォーキングのグループなどでにぎわっている。弁当を広げて花見をした後、山道を早川駅へ下る。
この山道入口は駐車場北側の早川へ下る農道の角に立つ道標「休憩所840m, 早川駅3350m」の向かいのコンクリート擁壁の斜めになった所である(下に写真添付)。最初はミカン畑の垣根のトンネル道を下ってゆくが、やがて、ムラサキケマンの咲くクヌギ林を右に見ながら下る。
そして、さらに行くとミカン畑の向こう眼下に湘南の海を見ながら下る快適な道となる。時には石垣の石の合わせ目にスミレやオドリコソウの花が見られ、その生命力には驚かされる。 一箇所、菜の花、ハナモモ、ソメイヨシノが咲き乱れているところもあり、退屈しないいい道である。広い農道を横断したりするが兎に角道なりに下る。
やがて、新幹線の下をくぐり、町に入り、もう今日は終わりかと思ったところ、最後の花見が待っていた。左手の民家の庭が一面白いハナニラで埋まっている。それに菜の花も添えられている。 ここはどこだろうと回りこんでゆくと、真福寺の庭であった。境内にはしだれ桜やソメイヨシノが咲き乱れ、そして、小田原市指定天然記念物のイトヒバ、タブノキの巨木が立っており、なかなか見ごたえのあるお寺であった。


( マップ・ガイド )
・1/25000 石垣山付近の地形図
長興山紹太寺の見どころ

( 特記事項 )
・入生田からターンパイクまでの登りは退屈なので、桜の満開の頃を選んで歩くといいです。
・石垣山駐車場付近から早川駅に下る山道は地形図にありません。マビオンの地図にはあります。

(コースタイム)
入生田駅9:20--紹太寺9:26--稲葉一族の墓9:43〜48--長興山しだれ桜9:54〜10:25--高架橋下10:39--ターンパイク上陸橋11:30 --石垣山11:45〜12:34--真福寺13:17〜34--早川駅13:41



長興山しだれ桜




みずき ターンパイクへの林道にて




石垣山への桜並木




モミジの芽吹き 石垣山にて




早川駅への下りにて




真福寺のハナニラ




真福寺のタブノキの巨木




石垣山駐車場付近から
早川駅に下る山道入口


Canon EOS kissX / EF-S10-22 / EF-S55-250 IS にて撮影