A.山歩き/2.山紀行/・・石割山

石割山



平尾山展望台からの富士山 Canon EOS kiss DN/EF-S10-22mmにて撮影

石割山(05-12-19歩く)
先日(12/10)、高座山で富士山の夕景を写した。その時、太陽の軌道が日の入りのダイヤモンド富士に近かった。 また、その帰りに花の都公園の傍を通ったところクリスマスのイルミネーションが綺麗だった。
そうだ、ダイヤモンド富士と富士山をバックにした花の都公園のイルミネーションを写そう、と思い立つ。 しかし、写真だけで忍野まで行くのはもったいない。今年の山はもう打ち止めにしょうかと思っていたが、ついでに石割山に登ってみることにする。

今年の冬は12月から次々と寒波が押し寄せてきて九州から日本海側、北海道と大雪を降らせている。このときも大寒波の2波のおしまいの 時で関東地方も結構冷え込んでいる。山中湖への登りの篭坂峠あたり、積雪があるとアイスバーンになっているかもしれないと心配していたが、積雪がなく すんなり通過した。山中湖の旭ケ丘から平野に向い、平野の交差点では右折して道志の方に入る。少し行くと左手に赤い鳥居が見えてくる。 そこを左折して5分も走るとトイレのある駐車場、石割山登山口に到着する。
身支度して右側の長い長い石段を登って行く。何段あるだろうかと、インターネットで山行記録を調べたところ406段とあった。 延々と続き、そろそろ終わりかと思うと、右にカーブしてまた続く。そして、このとき氷点下であったが、一汗かいてようやく終わった。 石段終点の東屋で防寒具を脱ぎ小休止した後、林道を緩やかに登って行く。直ぐ左にショートカットの山道が上がっているので そこに入っていく。
少し登ると、林道と合わさり、今度は林道を登って行く。左側の冬枯れのコナラなどの木々の間から 富士山が見えくる。少し開けたところをみつけては、富士山を写し写し、上って行く。45分くらい登ると標高も高くなり、富士山の左に山中湖も見えてくる。 林道が山の右に廻り込み、富士山が見えなくなると、ブナなどの大木が現われだし、やがて石割神社下に着く。
石割山には1998年にこのルートで一度登っている。その時、気が付かなかったが、この神社の辺りは、ブナなどの大木が多く、いい雰囲気のところであった。 また、桂の巨木もあり、石割神社の御神木との案内板も立っていた。石割神社の由来の大きな割れた岩には太いしめ縄が飾られている。 この割れ目を三回くぐるとご利益があるというので、初めて石割山に登る友人はザックを置いて廻った。
ここで、林道は終わり、本格的な山道となる。 熊笹の茂る斜面を直登して大きな岩の正面に達すると、それから右にトラバース気味に登って行く。右の眼下には山中湖の湖面が輝いている。 また、正面には御正体山へ通じる尾根が競りあがってきて真近に見えてくる。そして急斜面を稲妻形に左に登ると、やがて開けてきて石割山山頂に達した。
北風のさえぎられた陽だまりの南斜面から、凍てつくような冷たい風が強烈に吹きぬけている山頂に躍り出て、その変化に戸惑うが、富士山と眼下の湖面の光る山中湖 のすばらしい展望がそういう寒さも忘れさせてくれる。しかし、夢中になって写した写真撮影もひと段落すると、さすがにこごえそうである。 早々に平尾山の方に下ることにする。
正面に富士山が横たわっているが、急降下なのと、ところどころに残雪が凍結していて、足元を注意しながらの下りであるため 富士山どころでない。約10分も下ると勾配もゆるみ木々に風もさえぎられ、快適な尾根歩きとなる。左のカヤトの斜面の向こうには、強風のために山中湖の湖面はさざ波 模様を描き光っている。また、時々、木々が開け、富士山も見えたりする。地図上では平尾山というのがあるが、小さいピークを越えたのがそれかもしれないが、標識 はなく、いつの間にか通り過ぎ、やがて道標の立つ平野分岐となる。
この先にすばらしい展望台がある。そこまで行って昼食とすることにする。分岐から3分ほどで富士山方向が180度以上開けたカヤトの原の高台の 展望台となる。直ぐ眼下には山中湖が光り、富士山は手に取るように真近い。さえぎるものがなく、冷たい風が吹き抜けている。 カヤトの中の小さな広場にレジヤーシートを敷いて、風をよけて昼食とする。風のさえぎられた空間は暖かく春の陽気である。
今日は、山の後はダイヤモンド富士を写す予定である。まだ早いが、昼食の後、平野分岐まで戻り、右に尾根に通じる山道を下ってゆく。 この道は南向きの斜面で陽だまりとなり、気持ちのいい道である。やがて尾根にのり下っていくと、右にテーブル、 左に[平尾山--平野]の道標が立っている。この道標の後ろの下っている道が石割山登山口駐車場に下る道である。石割山登山口駐車場という 道標はないので見逃さないようにする必要がある。
この下る道は北斜面であるために残雪が多い。階段には雪が付いていて注意しながら下る。稲妻形に10分も下ると河原に降り、林道 を下ってゆくとまもなく石割山登山口駐車場に着いた。

この後、山中湖の平野の湖畔に行き、富士山や湖面の氷などを写した。 次に、忍野の二十曲峠への道を行き、畑の広がる内野というところの農道に車を止め、ダイヤモンド富士を待った。 その場所がダイヤモンドになるか確信がないので、太陽の位置を見ながら農道を移動して調整し、まぐれで下のような写真を写すことができた。 さらにこの後、花の都公園に行き、クリスマスのイルミネーションを富士山をバックに写した。本当に一日に、石割山山行、山中湖撮影、 ダイヤモンド富士、イルミネーション、と4つも美味しい思いをした、充実した一日であった。冬は楽しみが少ないようであるが、よく調べてみると 結構楽しめるものだ、というのが実感である。


(コースタイム)
自宅7:00==厚木IC7:50==御殿場IC==石割山登山口(P)9:06〜20−石割神社10:07〜17−石割山10:42〜57− 平野分岐11:33−展望台11:36〜12:15−石割山登山口への分岐12:37−石割山登山口(P)13:00〜06== 山中湖平野13:12〜55==忍野14:25〜16:25==花の都公園16:35〜17:10

(地図)
・昭文社 山と高原地図 「富士・富士五湖 2001年度版」

●(特記事項)
今回は雪は少なかったですが、結構凍結したところありましたので、冬の石割山は軽アイゼンとステッキ必携です。車もスタッドレス要のようです。


石割神社奥社付近のブナ林


石割山からの富士山


寒風吹きすさぶ山中湖


ダイヤモンド富士


花の都公園イルミネーション

Canon EOS Kiss DN / TAMRON 28〜300mm XR Di にて撮影