A.山歩き/2.山紀行/・・稲山home


稲山ケヤキの森から稲山


紫陽花咲くケヤキの森


笛吹市・稲山ケヤキの森から稲山(2012-07-03歩く)
下に記載のガイドブックに、山梨県下の3っの美しい森として、小金沢シオジの森、柳沢峠ブナのみち、それと稲山ケヤキの森の三か所が紹介されている。 前者の二か所は既に行っているので、稲山ケヤキの森へ少し時期的には中途半端かなと思ったが行ってみた。15;00頃から雨という天気予報だったので、春日沢の頭は省略して稲山経由とした。

稲山ケヤキの森は笛吹市八代町にあり、八代ふれあい公園が稲山ケヤキの森への林道入口になっている。一宮御坂ICで降りて、八代ふれあい公園を目標に行く。公園は高台になっていて 眼下に八代、石和、甲府あたりの街並みが見られ、桃の咲くころは一面ピンクに染まるのではないかと想像する。公園の脇から川沿いに狭い林道を入ってゆく。5分程行くと、紫陽花の咲く 道となり、トイレのある稲山ケヤキの森の駐車スペース(トイレの少し先のMapの橋の入口)に着く。
身支度して橋を渡り、草で覆われた遊歩道を右に行く。包み込まれるような高いケヤキの森を 左に回り込むように行く。林床にはホタルブクロが咲いている。道なりに行くと、右の涸れ沢の橋を渡るようになる(Mapの二番目の橋)。しかし、渡ったところで道は草に覆われて不明となる。ガイドには 堰堤の左側が登山口とあったので、引き返し二番目の橋手前から、斜め右上に堰堤を見ながら草原を先ずは真っ直ぐ登ってゆく。そうすると上に林道が見えて来て、それに登り、右に行くと堰堤下にでた。 そこには「稲山山頂2時間」の道標が立っており、反対側から草ぼうぼうの道がきており道標も見える。それが正規の道らしいが、今回のように林道に直登した方がわかりやすい。
道標から草をかき分けて登ってゆくと、植林の木段の道となり、右にトラバース気味に登ってゆく。小さな尾根を廻りこむと堰堤に通じる小さな 涸沢に出る(Map-A)。ここで、山道は不明となる。山道はこの涸沢を横断して向こう斜面に行ってるように見えるので行ってみたがない。今度は涸沢を直登すると、左上に 赤いテープが見えてきて、ようやく山道に復帰した。
ここからは急登がつづく。山道は割合はっきりしている。急登のところには黒いブラシチックの階段があるので、その階段を目印にして行くとよいことが分かった。 先ほどの道なき道の探索アルバイトが効いてきてなかなか厳しく、休み休み登ってゆく。薄暗い雑木林の山道を登山口から1時間ほど登って、ようやく 稲山山頂方面の道標の立つ、自然林の二重山稜の尾根に至る(Map-X)。
勾配も緩み山らしい道で一息つきながら行く。 少し行くと、二重山稜の尾根は終わり、樹木の美しい尾根を行く。やがて、赤松の多い開けた明るいところに差し掛かるが、 生憎雲が垂れ込めて展望はきかない。その先に二重のピークが見え、稲山はまだまだと覚悟しながら、また自然林の山道を緩やかに登ってゆく。左から尾根が合わさると 赤い杭や石柱の立つピークに到達する。
少し下って次のピークに向けて右を巻きながら登ってゆく。ガスが出てきて 樹林は幻想的な光景を見せる。そしてピーク手前の広い斜面に至り、山道が薄くなる。左向こうに尾根が伸び、やや右前方がピークとなっている。 ここでコンパスを出して確認する。どうも稲山の手前(Map-B)のようである。右前方のピーク目指してゆくと、 「北回り←ケヤキの森→南回り」なるプレートがあり、すぐそばに稲山1112mの木柱標識が立っていた。
天気が怪しくなり、軽く腹ごしらえして、南回りの赤松の混じる 自然林をどんどん下ってゆく。まだ開いていないイチヤクソウやコアジサイ、シモツケソウが少しみられる。また、ところどころ右側が開けて、先ほど登って来た尾根が見渡せられる。 急降下のところは道が怪しいところもある。そういうところは落ち葉の下に隠れている黒いプラシチックの階段を確認しながら降りてゆく。
しばらく行くと岩のごろごろした尾根道になり、そして、さらに行くと、 木の幹に「←ケヤキの森」のプレートが掛かっている。取り付けている針金が緩み、プレートはあさっての方を向き、道は尾根から外れ左後方へ下っている。ケヤキの森は方向からすると右下である。 尾根の前方に道がないことを確かめ、左後方に下る。道はすぐスイチバックして、尾根の鞍部に巻きながら下ってゆく。ガイドによると 右に下る道がある。少なくても標識はあるだろうと確認しながら行く。鞍部にはそういう道と標識は見つからない。まっすぐ進み、少し登ると 「三角点」(Mapの767.5m)に至る。ここにも右に下る標識がない。
しばらく行って調べてみたが見当たらない。おかいと思い、ガイドの内容を書きとめたメモを見たところ、三角点の手前から下るようになっている。 急遽、引返し、鞍部の植林帯に入って下をみたところはっきりした山道が左下に下っている。どうも、鞍部の藪が濃くなって右に下る道がふさがって見えなかったようである。
見つかってホッとする間もなく、とうとう雨が降ってきた。高いケヤキや桂など見られるが、写真どころでない。草の露に濡れながら木段の道を急いで下る。 やがて、ガードレールが見えてきて林道に降り立った。そこには「稲山山頂二時間」という道標が立っていたが、道は草で覆われ、標識がなかったらわからない登山口であった。余り歩かれていないルートの草ぼうぼうとヤブの夏山歩きは 油断ならないとつくづく感じた稲山であった。しかし、桃の花の咲くころ、新緑のころ、紅葉の頃はよさそうである。


(地図・ガイド)
・「バリエーションハイキング」松浦隆康著、新ハイキング社
Map (稲山へのルートログ、カシミール3Dにて作成)

(特記事項)
・駐車場あたりと堰堤下の窪地のガクアジサイがきれいでした。
・本文に書きましたがMapのA,D点は要注意です。

(コースタイム)
駐車スペース8;09--堰堤傍の登山口8;27--二重山稜尾根(Map-X)9;33--赤い頭の石柱と杭のピーク10;19--稲山10;36〜42-- 「←ケヤキの森」プレート11;34--三角点11;42〜59(この間先の探索実施)--林道12;15--駐車スペース12;29



ケヤキの森の遊歩道を行く





堰堤下のガクアジサイの群生





北回り登山口道標





尾根道を行く





赤松の開けたところ





山頂付近で霧が出てきた





南回り、下りのコアジサイの尾根道を行く





駐車場付近の紫陽花の道 (ぼかしました)


Canon EOS 60D / EFS-10〜22mm / TAMRON 18〜270mm VC にて撮影