A.山歩き/2.山紀行/・・赤城山-荒山・鍋割山
赤城山-荒山・鍋割山




ー見事なヤマツツジである。これほど多く群落しいてるヤマツツジはおめにかかったことがないー

赤城山-荒山・鍋割山(03-06-05歩く)
花の状態をドンピシャと判断するのはこの荒山・鍋割山の場合は標高差があるので難しいような気がする。 荒山高原は1258m、荒山1571.9m、鍋割山1332.9mである。花の開花は1週間に250m登る、といわれている。 これからすると荒山高原と荒山では花の開花は約1週間の差があることなる。したがって荒山高原では満開を少し 過ぎている頃が荒山・鍋割山全体ではいいのかもしれない。 今回も 「ドンピシャ登山」さんに花の情報をお聞きして出かけたが、まさにそのような状態であった。
茅ヶ崎の自宅を4:30に出発して東名、環八、関越を通って箕輪の駐車場についたのは7:30である。 一時環八が渋滞して関越を利用する山歩きは敬遠していたが、最近は立体交差の陸橋やトンネルが 整備されてスムースに行けるようになった。早朝なら自宅から関越練馬まで約一時間余りである。 これだと自宅から中央高速相模湖ICと変わらない。
箕輪の駐車場に駐車している車は予想に反して少なく3台であった。静かな山歩きが期待できそう である。荒山・鍋割山への登山口は駐車場のすぐ脇にあった。整備された樹間の階段の山道を 登って行く。すぐ尾根らしきところに達し、そこからは左手に上がっている斜面をトラバース気味に 巻いて行く。
最初は杉林であったがそのうちカラマツ林の中を行く。15分も行くと荒山高原30分 の道標の立つところにいたり、そこからは雑木林に時々ヤマツツジが見られ、5分も行くと 石のごろごろした歩きづらい急登となる。これも10分余登ると視界がぱっと開けて荒山高原に達する。
荒山高原の看板の立つ広場にはヤマツツジの株が点在し満開であるが、日差しに焼けて花びらが白くなっ ているものもある。正確には満開を少し過ぎている感じである。
ここで小休止して最初に荒山の方に向かう。荒山を見上げるが全山ヤマツツジに覆われている 感じでない。大したことはないのかと思いながら登ると、次から次ぎえとヤマツツジが咲いている。 どうもコナラ、カエデ、等の高い木に囲まれて上からは見えないようである。
樹間の木漏れ日に輝くヤマツツジ、ズミの白い花や白樺とのコントラストの美しいヤマツツジ、新緑の まばゆいばかりの緑とのコントラストが美しいヤマツツジ等々、愛でながら35分も登ると 下が開けてきて朱色のヤマツツジの群生の彼方に鍋割山が見えてくる。さらに10分も登ると傾斜も緩み、 草原の開かれた右下がりの斜面のトラバース道となる。白樺も立つ斜面にはやや紫色のミツバツツジも ヤマツツジに混じって点在し美しい。そして目前に荒山の山頂がみえる。
そして最後の岩があったり ロープがある急登となる。あえぎあえぎ10分ほど急登すると樹間の祠のある荒山についた。 荒山高原から1時間かかった。
見晴らしが効かないので、避難小屋の方に下ることにする。 道標が壊れて、避難小屋と書かれた案内板が地面に置かれている。道が何本かあってややこしいが、 置かれた案内板の方向と木につけられたテープが同じ方向を向いているので信用してその方向に下っ て行く。
ヤマツツジの咲く視界の効かない道を下って行く。12,3分も下るとぱっと開けて岩場の絶壁の 見晴台みたいなところに出る。そこから僅かで避難小屋広場につく。そこには小沼からの道も合わさ っていた。ここで小休止して荒山高原の案内にしたがって右手の方に入って行く。
道は樹間の 僅かに下るほとんど平坦な道であった。この道はすばらしい。見晴らしとかは良いわけでないが 新緑の樹間や林縁に咲くヤマツツジが美しい。ミズナラの大木も出てくる。それを引き立てるかの ように朱色のヤマツツジが寄り添って咲いている。さらに行くと、樹間から抜けて開けた草原の斜面に にでる。草原に満開のヤマツツジが点在している。木立の陰やさらに奥にもヤマツツジが続いている。 見えるヤマツツジはほんの道のそばだけのもののようである。
やがて樹間の沢を渡ると道標の 立つ芝の広場入口のある分岐になった。ここでは右に箕輪バス停方向の案内にしたがって進んで行く。今朝ほどの 荒山高原の 案内板の立つ広場には登るのではと思ったがほとんど平坦道である。左手にこれから登る鍋割の 稜線を眺めながら行くと間もなく荒山高原に戻った。ここで小休止して鍋割山へと登って行く。 山のかげて風通しが悪く暑い。
さきほど見えた鍋割山への稜線からして、いったん登りきったらルンルン気分の稜線歩きと思ったが、 意外にもアッブダウンがあって、そろそろくたびれてきた身体には結構きつかった。鍋割は荒山と 違って見晴らしが良い。小笹の茂る尾根の両斜面にヤマツツジが朱色の絵の具を散りばめたように 点在している。そして前に登った鈴ケ岳や先ほど登ってきた荒山が眺望される。
何回となく山頂かと思わせて裏切られながらようやく鍋割山についた。もう昼まじかであったが いったん腰を落ち着けると動くのが億劫になるので小休止して荒山高原で昼食を取ることにして下った。 下りではツアー客や保育園の園児の遠足にも出会い人気のある山なんだなぁ〜と実感する。
荒山高原は、さすがに昼時、これから登る人は少なくひっそりと静まっていた。点在するヤマツツジを 眺め、しみじみと山に抱かれる心地よさを感じながら昼食をとった。箕輪の駐車場につくと今朝はたったの 3台だった車がもう満車で、林道にも駐車してあるほどであった。早朝出発のおかげで静かな山歩 ができたようである。

(写真集)
赤城山-荒山・鍋割山のヤマツツジ

(コースタイム)
自宅4:30−赤城IC7:07−箕輪駐車場7:30〜40−荒山高原8:13〜20 −荒山9:20〜25−避難小屋9:41〜50−ミズナラの大木10:05−芝の広場入口10:38− 荒山高原10:50〜55−鍋割山11:32〜40−荒山高原12:10〜30−箕輪駐車場13:00

(地図)
・1/50000 地形図 沼田
・昭文社 山と高原地図 「赤城・皇海・筑波」
・ガイド 上州山歩(読売新聞社)