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高取山・聖峰


高取山山頂付近から大倉尾根、檜岳方面を望む


伊勢原・神戸から高取山、聖峰と歩く(2012-03-18歩く)
梅の開花が大幅に遅れていたが、ようやく咲きだした。梅の咲く山里の風景は美しくのどかで風情があるので、この時期、山頂に登ることだけでなく、その途中の 山里歩きも楽しい。近場の東丹沢で、メインの登山道から外れていて行ったことがなかった聖峰に、梅咲く伊勢原市の栗原集落の山里を経由して登ってみることにした。

伊勢原駅前からバスに乗って、神戸(ごうど)バス停で降り、比々多神社の方に向かう。民家の庭の白梅が咲き、遅く咲くしだれ梅も咲きだしている。 東名の高架の下を抜けるて、比々多神社の道標が立つ分岐を右に行く。風景が大きく開け、向こうの畑や民家に梅が咲き、里山は霧が垂れこみ、淡い水彩画の世界のようである。 2600年の歴史を持つという比々多神社に寄り、安全登山を祈願する。神社から道なりに進むと、また、東名を抜けてきた道と合わさる。
恵泉女学園の先の橋の手前から栗原集落へ右折して入ってゆく。民家の紅梅のしだれが淡い里山を背景に見事に咲いている。左に回り込むように 行くと、左から車道が合わさり、左に川を見ながら登ってゆく。真っ直ぐ三段の滝という案内板も立っている。やがて右に新しいログハウスが見えてきて、右に入る道もある。 高取山への尾根は右に見えているので、そろそろ取り付く道標があるだろうと思うがここにもない。
そのまま上がって行くと、法泉寺の入口に来てしまった。 お寺で作業している人に尾根に上がる道をたずねたところ、すぐ手前のガードレールの付いた急坂の農道を上がるといいとのこと。 左にお寺やミカン畑、梅林を見ながら登ってゆく。やがて、伊勢原カントリークラブの脇の車道に突き当る。 ここは左に行くが、結構な急坂である。左に栗原集落がよく見える展望の良いところを通過し、桜やコナラの雑木林の道をしばらく登ってゆく。 そうすると、いままでゴルフ場ぞいであったが、ネットのトンネル道をくぐりゴルフ場を横断して反対にでる。また、しばらく霧の垂れこめた雑木林や里山を見ながらさらに車道を登ってゆく。やがて高取山の道標が立つところとなり、 右の轍の林道に入ってゆく。
しばらくフエアーウエイに沿ってゆくが、やがて離れ、高木の雑木林を登ってゆく。まだまだ、芽吹きには遠く冬枯れである。 そして、金網ゲートをくぐると、間もなく本格的な山道である。ほとんど、右上に低い尾根をみて、左に谷越えの聖峰尾根を見ながらの巻き道である。 ずっと自然林で、芽吹きの頃は気持ちよさそうである。二か所ほど、早い芽吹きのサンシュがみられ、山もそろそろ芽吹きの時を迎えようとしているようであった。
進むにしたがって正面左に高取山がだんだん迫ってくる。そして、それに至る尾根にこんもりしたピークが現れる。それを登って越えてゆくのかと 思うと、ピークは常緑樹の高木で高くみえたようで、少し巻いてすんなりと通過する。しばらく行くと、また、ピークが現れるが 鞍部から裏側に抜けて尾根を左に見ながら巻いてゆく。これが終わると、杉の植林地帯に入り、最後の主尾根への急登となる。今まで栗原から延々と登って来たアルバイトが効いてきて さすがにここは厳しい。
ようやく登りきり休もうと思うが、風の通り道になっていて、寒くて休んでいられない。すこし進むと、右側が開け、 大倉尾根や檜岳の方が雲海に覆われる珍しい光景が見られ、写真を写す(上の写真)。そして、先にアンテナが見えてきて、ひと登りすると高取山山頂であった。 丁度昼、寒いがベンチに座って昼食とする。そうこうするうちに、夕方からのはずが、ぼっりぼっり雨が落ちてきた。これはいかんと、急いで昼食を終えて弘法山の方に下る。少し下ると 分岐となり、道標に従って聖峰へ左に下る。
この下りは階段が連続した相当な急降下で、標高差もあり、伊勢原カントリーの方から登って来て正解だと 思う。急降下を終えるとなかなかの道が続く。落葉樹の自然林で見通しがよく、ツバキが咲いていたり、シキミの群生があったり、サンシュが芽吹いていたり、それに割合と狭い尾根道で気分もいい。 やがて、杉林のピークの登りとなり、登りきると樹間から屋根やのぼり、梅の花などが見えてきて、聖峰に着いた。
ここは伊勢原方面がおおきく開け、展望抜群である。しかし、この日はあい にくの雨で展望もいまいちのなので、すぐ女坂を下る。やがて男坂と合流して、きれいな雑木林の道を緩やかに下って行く。雑木林を抜けると、Uターンしながら 眼下に竹林やミカン畑、野菜畑、などを見ながら下る。そして、最終処分場の周りの車道に突き当り、右に行く。
里に降りてきたので、ところどころに梅の花が見かけられる ようになる。しばらく道なりにまっすぐ行くと、左手に紅梅も混じる梅畑の向こうに保国寺が見えてくる。 ここは小路で分かりずらいが右に下るように入ってゆく。そして、埒の湧(らちのいずみ)、東京農大農場脇を通って、見覚えのある東名架橋下に通じる車道に出る。 雨は小ぶりであるが降り続き、畑に広がるナズナやホトケノザ、畑の向こうに見える白梅など、しっとりした風景をみせてくれている。


(地図・ガイド)
・地形図 高取山・聖峰Map-----(GPS ATLAS ASG-10とカシミール3Dにより作成)
栗原ふれあいの里Map

(特記事項)
・バスは神奈中バスで鶴巻温泉行きです。所要時間は約10分です。

(コースタイム)
神戸バス停9;46--比々多神社10;00〜05--法泉寺(尾根への登り口)10;23--ゴルフ場境界T字路10;35--ゴルフ場高取山道標(舗装道路終り)10;50--浅間山〜高取山尾根道との合流点11;58-- 高取山12;10〜12;24--聖峰分岐12;29--聖峰13;04--保国寺南側分岐13;52--東名高架下14;10--神戸バス停14;20



栗原集落にて





ゴルフ場を過ぎて林道を行く





大山への尾根が一か所見えた





聖峰への急降下途中にて





聖峰





比々多神社入り口付近にて


Canon EOS 60D / TAMRON 18〜270mm VC にて撮影