A.山歩き/2.山紀行/・・原生の森home


原生の森
(箱根・函南)




西側遊歩道の芝生の広場の山茶花(11/22)


山中城址から原生の森(2015-11-19歩く)
最近、箱根峠越えて伊豆に写真撮影に行った。その行き帰り、箱根峠から国道1号線を三島の方へ下った左手の森が広葉樹豊かで紅葉もきれいである。函南原生林のような気もするが 富士箱根ランドの西側であるし、チョと違う。で、山中城址に車を置いて、調べてみることにした。 地形図を見ると、原生の森に行く林道の途中、気になった広葉樹の森を源流とする川の橋を渡るので、何か手がかりがあるかと思ってである。
山中城址Pの茶屋の人に原生の森へ行く道を聞いたところ、箱根方面に戻って歩道橋の下の道を下るとよいとのことであった。 歩道橋脇の道に入ると、そこは旧東海道の石畳であった。下りきると右側を林道が並行している。石畳は左上の杉林に入り、 原生の森への林道は下に緩やかに下ってゆく。ずっと檜の植林帯の林道でただただ歩くだけである。 ようやく、目的の来光川の橋に至る。しかし、周りは檜の植林とハコネササの藪で、渓流沿いに行く道はない。ずっと上流の上の方を見ると、 黄葉の広葉樹の森が少し見えるだけである。そんなことで、今回はまだ歩いたことのない原生の森の調査に切り替えことにした。

林道を登り返して、また下り、二つ目の沢に掛かる橋に至る。ここの上流側は常緑広葉樹の森で、橋のすぐ先に、函南原生林 への植林帯の道が左に入って行っている。これを見送り、相変わらず植林帯の林道をアップダウンを繰り返して行く。やがて、原生の森の北端に到り、函南原生林「学習の道」入口へ の林道が左に降りて行っている。これを見送って緩やかに上がっていくと左に池が見えてきて目的地の原生の森のトイレのある管理棟に到着する。

池の東側の遊歩道を池の映り込みなど写しながら行く。カタクリの広場や水芭蕉の咲く小さな湿地帯があったりして春先はよさそうである。 今は池の周りの灌木の紅葉と芝生の広場などのサザンカが咲いている程度である。池の北側の橋を渡り、黄葉のメタセコイヤの林を抜け、ヒノキ林を川沿いに行く。 橋を渡り、東側の少し高いところにある歩道(林道)に向かって雑木林を進む。真っ赤なモミジが二本あり、薄日に照らされてうつくしい。 歩道に上って左に行くと、Y字分岐となる。右は函南原生林、左は先ほど通った林道の函南原生林「学習の道」入口分岐である。 以前函南原生林は歩いたことがあるが原生の森との間の道が不明であったので函南原生林方面へ右に行ってみることにする。

すぐ、「不伐の森」の石碑の立つ、立派な函南原生林の入口となる。鬱蒼した常緑広葉樹の大木の茂る森に丸太の階段が遙か上へ続いている。 黄葉のオオモミジの大木がところどころに立ち、暗い森を照らしているようである。登りきると、アカガシ、ヒメシャラの大木の茂る森となり、 更に少し登ると、林床にミヤマシキミの赤い実が多いピークとなる。ここには案内板(Map2)があり、ここを先に下ると函南原生林の周回遊歩道に 交わることが分かった。時間も時間だし、今回はここでおしまいにして、元来た道を山中城址まで戻った。

なお、原生の森に車で来たご夫婦が いたので、どのようにして来られたか尋ねたところ、函南ゴルフ場を目標に来るといいとのことであった。 今回は、原生の森も、函南原生林への道も、不十分な調査であったので、次回は車で原生の森まで来て函南原生林まで歩きたいと思った。

原生の森から函南原生林(2015-11-22歩く)
日を改めて、車で原生の森へ。函南ゴルフ場を目指してゆくと、クラブハウス近くの分岐点に「原生の森」の標識があり、 すんなり原生の森に到着した。駐車場近くの原生の森案内板を見ると、Map1のように道を隔てた反対側にも、遊歩道があることがわかり、 行ってみることにする。紅葉と落ち葉の雑木林を抜けると、山茶花の咲く芝生の広場に到る。そこには展望台があり、上ってみた。 常緑樹に黄葉の混じる樹冠の向こうに富士箱根ランドの屋根、沼津の方の海などが見える。富士山も見えるらしいが今回はあいにくのお天気 で残念ながら見えなかった。

緩やかに雑木林の尾根道を下ってゆく。ところどころモミジや山桜が紅葉している。また、こじんまりした芝生の広場に出る。 そこにはまだマツムシソウとタムラソウが二、三輪咲いていた。左下にも遊歩道があり、そちらに下る遊歩道が分岐している。 それを見送り、さらに進むと階段を下り、遊歩道は左下に駐車場に戻るようにカーブして行く。ハコネササの道で冴えないが、足元にはリンドウが結構咲いている。 芝生広場からの道が左上から合流すると、遊歩道はサザンカの並木道となり、モミジの黄葉とのコラボが美しい。

この後、池沿いに函南原生林「学習の道」入口へ。先日同様の常緑樹の大木の茂る丸太階段を登り、ミヤマシキミの実の多いピークに到る。 ここに立つ案内板に従って、次の観察広場、林道側入口、林道、原生の森という順路で周回することにする。 丸太階段を眼下に函南原生林の黄葉の高木を俯瞰しながら降りる。降りるにしたがって、森に包まれ、高木が頭上を覆い、透過光のに輝く黄葉の葉っぱが美しい。 湿地の木道を渡ると、高木のモミジの黄葉がクライマックスとなり、上を見上げては何枚も撮らされてしまう感じである。 函南原生林周回遊歩道の分岐でもある観察広場で昼食を取りながら、また、頭上のモミジを数多く写す。ここの分岐点を富士箱根ランド方面に少し行くと、 林道入口方面の分岐があり、左折してゆく。すぐ植林帯の道に入り、見るべきものなく黙々と歩く。20分ほど行くと先日歩いた林道に突き当り、左折して原生の森駐車場へと戻った。


(特記事項)
・国道1号線歩道橋地点からの原生の森への林道は、入口から100m位旧東海道石畳になっています。車は通っているようですが、史跡破壊につながるのでご遠慮下さい、という看板が 原生の森近くの林道交差点に立っていました。
・原生の森、函南原生林の紅葉、今回は大分散っていました。芦ノ湖湖畔より50〜100m標高が低いので芦ノ湖畔の紅葉の終盤ころが見頃かもしれません(11/上旬?)。

(ガイド)
地形図
Map1--原生の森略図
Map2--函南原生林略図

(コースタイム)
・(11/19)山中城址(P)11:00---歩道橋11:06---原生の森管理棟12:00---(昼食と散策) ---原生の森端の函南原生林入口13:16---小ピーク(観察広場)13:48〜56---林道(原生の森端)14:18---山中城址(P)15:06

・(11/22)原生の森(P)9:00---(西側遊歩道周回)---原生の森管理棟9:46---(池散策)---函南原生林入口10:17 ---小ピーク(観察広場)10:50---観察広場(分岐)11:12〜33---林道入口への分岐11:36〜41---林道12:03---原生の森(P)12:30



池の光景(11/19)





池の落ち葉(11/19)





常緑樹の中の黄葉(11/19)





芝生の広場のマツムシソウ(11/22)





池の映り込みと落ち葉(11/22)





常緑樹の大木(11/22)





函南原生林観察広場の小ピーク
ミヤマシキミ(11/22)





函南原生林のモミジ(11/22)


Canon Powershot G1X U にて撮影