A.山歩き/2.山紀行/・・伏野峠


伏野峠から幻の池
( 信越トレイル )


幻の池 (LUMIX DMC-LX3)

伏野峠から幻の池('08-10-30 歩く)
昨日のあの雨の冷たさ、やはり高い山は雪になったようで、朝、斑尾高原ホテルの部屋から見る妙高山は雪に覆われ、朝日にピンクに染まっている。 早い朝食を取り、7:45に出発する。行く先は飯山線の西大滝駅付近から新潟県上越市に抜けている国道403号線の県境の伏野峠である。 そこから、なんともロマンチックな名前の幻の池まで往復しょうと言う計画である。今日帰るので往復約4時間くらいが丁度いい歩きである。それに、池の周り、峠のあたり、 ブナ林が美しいとあったのと、池へのブナの林立の映り込みを写したいと思っての選択である。

何回も行っている鍋倉山の関田峠へ登っている道と温井で別れ、関田山脈と 平行して走っている広域農道のような車道を真っ直ぐどこまでも行く。霧の立ちこめる中、突き当たったところが国道403号線である。 これが国道? 林道のような細い道に左折して入ってゆく。霧が濃く、10m先くらいしか見えない。貯水池の脇を通ると、水鳥が驚いて霧の中へ飛び立っていった。 原野の一本の木など淡い色の墨絵の世界が次から次へと展開してゆく。
上がるにしたがって雑木林からブナ林に変わってゆく。明るく淡いピンク色の霧に包まれて林立する美しい幻想的なブナ林が 次々と現れる。 車を停めて写真を写したいと思うが、国道は一車線のくねくね道であり、停めるわけにも行かない。稜線でもそのような光景は写せるだろうと 我慢しゆく。
ところが、標高の高い峠近くになると霧は晴れ、すっかり太陽が顔を出してしまった。どうも、先ほどの霧は山麓にたなびく雲海だったようである。 山歩きのコンデションはいいが、写真写すにはがっかりである。峠には3,4台位の駐車スペースがある。身支度して熊除けの鈴を付けて西側のブナ林に入ってゆく。
少し登っていった稜線の上越市側のブナ林の林立が朝日を浴びて、その輝きがすばらしい。写真を写した後、向かいのピーク目指して登る。登りきって下ってまた次のピークに向う。 そのピークの西端はブナの梢越しに展望が開け、右下の紅葉の斜面の向こうに上越の平野が展開し、これから向う正面眼下には、おびただしいブナの林立が広がっている。
ここから急降下する。その下った少し先に「伏野峠1.7km」の道標があり、ブナの大木の林立がすばらしい。そのあと、左に小さなピークを見ながら少しぬかるんだ巻き道を、小さなアップダウンを繰り返しながら進んでゆく。 ぬかるむので、そろそろ池かと思うがなかなか着かない。左が美しいブナ林のくぼ地となり、山道が左にカーブすると、木立ちの間から水面が見えてきて目的の「幻の池」に 到着する。
池の傍に「幻の池」の道標が立ち、伏野峠3.1km、宇津ノ俣峠1.4kmとあった。池は関田峠の茶屋池を二廻りくらい小さくした感じで、 水深は浅く、池に沈んだブナの葉っぱが見えるくらいであった。廻りはブナ林で覆われ、鏡のような水面にブナの林立と空が映りこみ、晩秋の静かなたたずまいをみせてくれている。 静寂の池を廻りながら、二度とこの瞬間の風景には出会えないという想いで存分に写真を写した。
帰りは光が変わり、また、違ったブナの光景を楽しみ、満ち足りた気持で、無事、峠に戻り、幻の池めぐり を終えた。ここからだと、神奈川県の自宅に近いのは中央高速か関越かと迷う。しかし、同じ道帰るより別ルートの方が変化があっていいだろうと、津南経由関越とした。 なお、この時期、関越トンネルのはるか上の方は紅葉していたが、里はまだまだという感じであった。

( マップ )
・信越トレイルマップ3「牧峠〜天水山」----このマップはNPO信越トレイルクラブで販売しています。

(コースタイム)
斑尾高原ホテル7:45==T字路国道203号線8:45==伏野峠(P)9:08〜15==伏野峠1.7km道標10:42--幻の池11:21〜42 --伏野峠1.7km道標12:23--伏野峠(P)13:36〜50==T字路14:15==(津南)==六日町IC==相模湖IC==自宅20:10



ホテルの窓からの妙高山 DMC-LX3 (aspect 16:9)




10/30朝の高社山の雲海



伏野峠近くのブナの美林




ブナ林の道を行く1




ブナ林の道を行く2




池畔のブナの林立


Canon kiss DN / EF-S17-85mm IS USM にて撮影

( END )