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富士山スカイラインから宝永火口



宝永火口から富士山


富士山スカイラインから宝永火口('10-06-13歩く)
テレビの天気予報は関東の梅雨入りは明日あたりかと報じている。梅雨入り前の前日の今日もすっきりしなく、夜には雨模様のようである。梅雨に入ったら身動き取れない。 梅雨入り前の駆け込みハイキングとして富士宮新五合目から宝永火口を往復することにして、急遽出かける。

富士山スカイラインはガスって何も見えないだろうと思っていったが、 予想に反して少しガスっているものの明るく、見通しもまあまあである。スカイラインの途中で写真の写せそうなところは、高鉢駐車場の近くの森と、標高2000m上の左側が谷となって開けているヘヤーピンカーブのあたりである。 高鉢駐車場は上と下と二つある。下の駐車場はトイレもあり、御殿庭の方へのハイキングコースが通っている。上の第二駐車場のまわりは歩いたことはないが、時々通って車窓から見る風景は大木の立つ好ましい雰囲気のところである。
今回、第二高鉢駐車場付近を通りかかるとスカイラインの右側の林のところどころにトウゴクミツバツツジが咲いている。これまでこの時期、このへんを通ったことがなく 分からなかったが、トウゴクミツバツツジの多いところらしい。帰り寄ることにする。
高鉢の先あたりは、晴れていると車窓真正面に雄大な富士山が仰ぎ見えるが、 今回は生憎見えない。どんどん高度を上げて、二番目の撮影ポイントの標高2000m上のヘヤピンカーブに差し掛かるが、ガスが流れていて余り見通しは良くない。 しかし、ダケカンバやミヤマヤナギの淡い黄緑の芽吹きがきれいである。ここも帰りに車を停めて写すことにする。
新五合目の駐車場への 一方通行の坂を登り始めたところ、突然、上に残雪の富士山の斜面が現れた。富士山は見えないだろうと思って上がってきたが、予想外の展開、宝永火口が楽しみである。車を置いて、カラマツやダケカンバの林の遊歩道を宝永火口へと向う。 下の方と違って、まだここではダケカンバは冬枯れである。ダケカンバの冬枯れ風景の中、カラマツ、ミヤマハンノキ、ミヤマヤナギなどは芽吹きはじめ、その新芽の新鮮さと躍動感に感動する。
ハンノキの花房、ダケカンバの林立などを写しながら行くと、前が開けて宝永火口に飛び出す。 残雪の富士山がくっきりと見え、時々ガスが流れてくる。赤岩の下の月表面のような火口壁、オンダテなどの芽吹きはまだなく荒涼とした火口、 ガスが流れてきて、鷲であろうか鳥が一羽飛び去って行く。振り返えると、眼下に芽吹きのカラマツが広がり、手前の火山礫には、淡い黄色の花房を一杯つけたミヤマヤナギが彩りを添えている。
宝永火口のハイキングも終わって、車で下って行く。 目的の標高2000m上の谷、向こう斜面にはダケカンバのくねくねした白い幹が美しい。手前のダケカンバとミヤマヤナギは、今芽吹きの時を迎え、淡い黄緑の若葉と花房が実にみずみずしい。この後、第二高鉢駐車場に車を置いて、周囲の森を覗いてみた。 大木が適当に点在する明るい斜面で、いい雰囲気であった。さらに進むと、大木の樹に寄り添うように立つ一本の満開を少し過ぎたトウゴクミツバツツジを発見、思いがけない出会いに感激、存分に写真を写す。その後、まわりをさらに散策すると 結構トウゴクミツバツツジが点在している。しかし、惜しいことに遅かったようで殆ど散っていた。


( マップ・ガイド )
・昭文社 山と高原地図 「富士山」

(コースタイム)
富士宮口・新五合目駐車場---(往復約1時間)---宝永火口

〜 宝永火口 〜


ミヤマハンノキの花房





ミヤマヤナギ





ダケカンバ林






カラマツの芽吹き



〜 標高2000m上の谷にて 〜


ダケカンバ林立





ミヤマヤナギの大木



〜 高鉢第二駐車場付近の森 〜


トウゴクミツバツツジ


Canon EOS kissX / SIGMA DC 18-125mm OS HSM にて撮影