A.山歩き/2.山紀行/・・磐梯山

磐 梯 山
〜 八方台から磐梯山 〜



お花畑から磐梯山を望む



八方台から磐梯山-1818.6m-('05-08-02歩く)
首都圏から福島あたりの山にマイカーを利用してで登る場合、朝立ちして登山口につくのは早くても9時頃、普通だと昼近くになってしまう。 それから登るとなると、帰るのは無理であり、それにコースは半日コースがいい所である。そして、翌日も、現地に宿泊して即帰るのはもったいない、 では、半日くらいどこか登ってみょうかということになる。こんなことを考慮して、今回、二日間行程で組み合わせて登った山が磐梯山と一切経山である。

地図を調べて、時間的に最短コースである八方台から登ってみることにした。自宅から東名厚木IC、首都高速、東北道、磐越磐梯河東ICをへて5時間強かかって、ようやく標高1194m の八方台の駐車場に着いたのは9:12であった。八方台は草津白根ハイウエーのように開けた火山の瓦礫の駐車場と思ったら 樹林帯を切り開いた峠であった。
身支度して東側の登山口から樹林帯に入っていく。樹林帯に入ったとたんすばらしいブナの林立である。 磐梯山は宝の山だけあるなぁ〜と思い、写真を写しながら広い遊歩道のような山道を緩やかに登って行く。このブナ林の道が約30分弱続き、 温泉の硫黄の匂いがすると思ったら開け、山道の周囲から火山性ガスと温泉の滲み出ている中の湯という山間の温泉にでる。 その付近は湿地で木道となっていて、ノリウツギの花の群落がきれいなところであった。
この後、ダケカンバ、ブナ、ミズナラなどの混じる あまり見通しの良くない樹林帯の急登となる。そのうち、左が開けて、谷を隔てて火山性の荒々しい瓦礫の尾根が見える。さらに登り 高度が上がると、柵のある展望台となり、荒々しい先ほどの尾根の向こうに桧原湖、銅沼が見える。
ここを過ぎるとピークの右を巻きながら、一旦下り さらに上り返すトラバース道を行く。このトラバース道は結構長い。右に樹間より磐梯山らしきピークが見えてくると、間もなくお花畑・弘法清水分岐に達する。 お花畑は帰りに廻るとして、右の潅木の道に入る。山道は磐梯山の左を巻くように緩やかに登って行き、やがて小屋のある弘法清水につく。水を補給して 最後の30分程の石のごろごろした道を急登する。
高度が上がるにしたがってウスユキソウ、ミヤマシャジンが多くなる。眼下が開けたところも あるが、残念ながらガスって見通しは効かない。山道の浮石が多くなるとやがて石の多い山頂に達する。ガスって周囲は見えず、白い円筒状のスクリーンに囲まれたようである。 そしてそのスクリーンにはおびただしい数のアキアカネがシルエット状になって飛び交っている。
丁度、12:00である。近くの草花やアキアカネを眺め、ガスが切れるのを期待しながら昼食とする。昼食が済んでもガスは切れないので、周りの高山植物の写真を写しながら下山することにする。 弘法清水に着いて、右に少し行くともう一軒の小屋がある。そこから左にガレ場をお花畑目指して下っていく。前方には 磐梯山の双耳峰の一つである火山の荒々しい櫛ケ峰が望まれ、足元にはシモツケソウ、シシウド、ミヤマシャジン、オンダテ、ウスユキソウなどが咲いている。
やがて左へのフラット道となり、 お花畑への立ち入り禁止のために道の両側に丸太が敷かれている。ここのお花畑には今まで見たことのないようなミヤマナデシコの大きな群生がところどころに見られる。 これがこのお花畑の特徴のようである。磐梯山のピークをお花畑の裾野の原がぐるっと取り囲んで、なかなかいい風景である。反対方向には天狗岩が立ち、お花畑の風景を締めている。 花を愛でながら回り込んで行くとやがてお花畑・弘法清水分岐に着く。あとは元来た道をひたすら下って行く。
この日は郡山市の磐梯熱海に宿泊した。翌日は母成グリーンラインと磐梯吾妻スカイラインを通って浄土平に上がり、浄土平の駐車場に車を置いて、一切経山と鎌池を廻った。

(コースタイム)
自宅4:05==東北道・浦和IC5:32==上河内SA6:32〜7:02==磐越道・磐梯河東IC7:23==八方台(P)9:12〜25−中の湯9:52−銅沼の見える展望台 10:21〜25−お花畑・弘法清水分岐11:05−弘法清水11:17〜22−磐梯山山頂11:56〜12:38−弘法清水13:06−お花畑天狗岩付近13:24−弘法清水・お花畑 分岐13:35−銅沼の見える展望台14:10〜18−中の湯14:45−八方台(P)15:10

(地図)
・昭文社 山と高原地図 「磐梯・吾妻 安達太良 2005年版」




八方台ブナ林




八方台ブナ林




お花畑のミヤマシャジン




山頂のガスに煙るミヤマシャジン、ウスユキソウ




ミヤマナデシコ咲くお花畑

< なお、写真はCanon EOS kiss DN / EF-S10-22mm/EF-S60mmマクロで撮影しました >