A.山歩き/2.山紀行/・・安達太良山home


安達太良山・デコ平湿原



安達太良山、沼ノ平


安達太良山('10-06-22歩く)
秋田の実家に用事で行くついでに裏磐梯に一泊して安達太良山に登ってみた。安達太良山のゴンドラの始発は8:30である。 それにあわせて、自宅を3:30頃に出た。今回は新しく渋谷につながった高速中央環状線の4層ループの大橋ジャンクションを初めて通って東北道に入った。 ループがあったりして通るのが面倒かな、と思っていたが、「東北道」の標識を目印に行くと、従来の霞ヶ関を経て行くより楽で、早かった。 しかし、都心の景色が見えないのが欠点である。
二本松ICで降りて、岳温泉、安達太良高原スキー場方面に行く。20分ほどで、広いスキー場の駐車場に着く。車は2台ほどで、閑散とし、静かな山歩きができそうであると 思う。ところがゴンドラの始発時間になると、昨夜、近くの温泉宿に泊まった団体のハイカーや、サマースクール(?)の中学生も大勢やってきて、結構な賑わいとなった。

ゴンドラで降りて、所々に木道がしかれたトンネルのような潅木の道を緩やかに登って行く。林床にはマイズルソウ、ツマトリソウ、イワカガミが見られる。木の花では少し早いがウラジロヨウラクが多い。 10分ほど登ると、潅木の間から遠く安達太良山が見える。今日の天気はどうかなと思っていたが、見通せるようで一安心する。 いくらか広くなり窮屈さのなくなった潅木の道をさらに20分ほど登ると開けた仙女平分岐に着く。
ここから安達太良山への道筋が見渡せる。一旦少し急登して尾根に取り付き、それから尾根を安達太良山頂に向って登って行くようである。 尾根に取り付くと、石のゴロゴロした山道となり、山道の目印に、所々、石に赤丸印が付けられている。 周りに点在する潅木にはウラジロヨウラクが多く、その下にはところどころイワカガミが群生している。右下に雪渓を見ながら登ると 山道は左に折れて登って行く。
やがて正面に岩峰が見えてきて、近づくにしたがって高く迫ってくる。岩峰は地図では「乳首」とあり、安達太良山となっているが、安達太良山の標識は岩峰の取り付き点にたっている。 イワカガミの群生している岩場を登ると、祠があり、安達太良山頂に到達した。ここから眼下に見る光景は旧火口のようで、青々として穏やかで、よく写真で見る荒々しい火口とは違っている。
この後、鉄山の方に行って馬の背あたりから峰の辻を経てくろがね小屋に下ることにして、牛の背を鉄山方面に行く。快適な外輪山の尾根を10分余行くと前面眼下に荒涼とした大きな噴火口が現れる。今にでも噴火しそうな火口の色とガス の匂いとそのスケールに圧倒される。 峰の辻へは右下に下るが、火口はどのようになっているか見るために、鉄山の方、鞍部手前まで登って見た。
この後、峰の辻へ緩やかにトラバース気味に下ってゆく。峰の辻までの間はイワカガミとミネズオウの群生地で、今が盛りと咲き誇っている。 右側、谷を隔てた向う尾根の安達太良山を眺めながら行くと、やがて峰の辻に着く。ここから勢至平へ二つのルートがある。一つは真っ直ぐ勢至平へ、もう一つはくろがね小屋を経てゆくものである。 ここはくろがね小屋の方が変化がありそうなので、左側のくろがね小屋ルートを下る。
ここからは大きな岩や火山礫のゴロゴロしている道で、石に描かれた赤丸の道しるべを頼りに下る。 左下にガスの匂いのする荒涼とした谷が見えてくると、間もなくタニウツギの咲くくろがね小屋に着く。小屋からは比較的広い石の突き出た道を行くが、10分も行くとダートの林道となる。金明水という水場をすぎると、峰の辻からの道が右から合わさり、 やがて、ウラジロヨウラク、ドウタンツツジ、レンゲツツジが現れだすと、勢至平という標識が立ち、周回している遊歩道の入口となる。勢至平にはレンゲツツジが咲いていると聞いていたので、入って周回してみた。イソツツジ、レンゲツツジ、ウラジロヨウラク、 等が咲いていた。実際は広いと思うが、ロープで規制されていて、歩ける範囲は極めて少なかった。
レンゲツツジも見て、もう少しで、出発点の安達太良高原スキー場かと 思ったら、とんでもない、ここからが大変であった。林道は斜面を下るため大きくUターンを繰り返してゆくが、山道は林道から離れ、直線的にショートカットして下っている。このショートカット山道がぬかるんだり、掘れていたり、石がゴロゴロしていたりの 悪路の連続で、しかも、薄暗い林の中の道である。うんざりしながら30分ほど歩くと、ようやく烏川橋近くの林道に降り立ち、ホッとする。 それからのんびりと林道を15分ほど下って出発点の安達太良高原スキー場の駐車場に着いた。

デコ平湿原('10-06-23歩く)
昨日は安達太良山に登って裏磐梯に泊まった。 昨日は予報に反して好天気であったが、今朝はどんよりしている。夕方まで秋田に着かねばならないので、手軽なデコ平湿原を散策することにする。ゴンドラで上がってもいいが、時間の制約があるので、車で上がることにする。
五色沼入口交差点からグランデコスキーリゾートの方へ上がってゆく。しばらく行くと、ゴンドラの建屋が見えてくる。その先が デコ平口かなと思い、真っ直ぐ行くが、行き止まり。戻ったところ、ゴンドラ建屋の脇から林道が上にあがって行っている。勘でこれに違いないと 思い入ってゆくと、運良く軽トラが下ってきたので、聞いてみた。そうしたところ間違いなかった。
霧雨が降る中、ダート道を上がってゆく。雨で道の土が流されて、石ころだらけの道だったり、 雨で掘れたりしている道を、幾分でも路面状態の良いところを選びながら、のろのろと上って行く。ゲレンデを横断する辺りがピークとなり、その後は沢沿いに緩やかに下り、道も割合と良くなる。 林道入口から15分位で駐車場に着く。軽トラが結構停まっている。すべて地元の根曲がりだけのタケノコ採りであった。
山深くなったせいか雨が本格的に降り出した。折角来たのでレンウエアーを着て出かける。 カラマツ林の道を緩やかに10分も登ると湿原周回遊歩道の分岐点に到着する。ここは右へ反時計廻りで行く。余り期待していなかったが、おッと驚くような光景が現れた。
レンゲツツジとコバイケソウの花の群落、次は見渡す限りのワタスゲの群生。 そのような湿原の廻りにはトドマツが立ちガスが垂れ込め、幻想的な風景が展開する。進むにしたがって雨は強くなる。ゴンドラからの道と合わさり、少し行くと湿原が終わりのようだったので(実際は林を抜けると湿原があるかもしれない)、もう一度、湿原を見ようと同じ道を引き返した。 雨はますます強く、周回遊歩道分岐から駐車場へ戻る山道は小川のようなところもあった。雨に追い立てられて、ジックリ写真を写すことはできなかったが、いい光景を楽しませてもらった。


( マップ・ガイド )
・昭文社 山と高原地図 「磐梯・吾妻・安達太良」

(安達太良コースタイム)
自宅3:25==(東名・首都高速)==川口JCT5:15==二本松IC7:45==安達太良高原スキー場8:05 〜30==ゴンドラ山頂駅8:35--仙女平分岐9:09〜13--安達太良山頂標識(岩峰往復)10:06〜20--(牛の背)--峰の辻分岐(鉄山鞍部手前往復)10:42〜51--辻の峰11:13--くろがね小屋 12:00--峰の辻分岐12:28--勢至平標識(遊歩道一周)12:41〜46--山道ショートカット入口12:54--山道ショートカット終わり(林道)13:23--烏川橋13:25〜30--安達太良高原スキー場13:46

(デコ平湿原コースタイム)
デコ平口(P)8:40--湿原周回遊歩道分岐8:49--ゴンドラ駅分岐9:05--湿原終点(?)9:07--湿原周回遊歩道分岐9:18--デコ平口(P)9:26



仙女平分岐より安達太良山を望む





安達太良山岩峰





岩峰より鉄山方向をむ望む






火口が見えてきた





馬の背〜峰の辻のイワカガミの群生





馬の背〜峰の辻のミネズオウの群生





勢至平にて



〜 デコ平湿原 〜


レンゲツツジ




コバイケソウ




ワタスゲの群生


Canon EOS kissX / SIGMA DC 18-125mm OS HSM にて撮影