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冷ケ池から玄岳



玄岳直下から旧玄岳ドライブイン方向を望む


冷ケ池から玄岳('10-05-31歩く)
箱根の外輪山の1000m位の山は、今が丁度ヤマツツジの時期である。車でおおよそ1000m位の標高の伊豆スカイラインや芦ノ湖スカイラインを走っていて、 この時期特にヤマツツジが目に付くところは、伊豆スカイラインの旧玄岳ドライブインの辺りである。あの下の斜面のくぼ地には冷ケ池という池がある。霧の流れる池畔のヤマツツジの写真もいいかもしれないとおもって出かけ、結局、 風景に誘われて玄岳にも登ってしまった。

何回となく旧玄岳ドライブインのあたりを通っているが、玄岳への登り口がわからず、今回も冷ケ池だけのつもりで向った。旧玄岳ドライブインの先(伊豆方向)、錦ケ浦から上が って来た道が伊豆スカイライン箱根峠方面車線と合流するありに、3,4台分の駐車スペースがある。ここに車を置いて、すぐ傍の冷ケ池への山道を下る。
4年ほど前に冷ケ池に来た時は一寸先見えない濃霧の中であった。 今回は、霧が少し流れる、風情ある池の風景を期待してきたが、富士山は見えないものの、結構見通せるいいお天気である。池へ下る山道入り口に立って玄岳方面を見渡してみる。正面の斜面には、きつね色の笹の原に、パッチワーク模様 のように、ヤマツツジの朱色の塊やアセビの赤褐色、黄緑の芽吹きの塊が点在し実に美しい。
上の玄岳の山肌を見ると、 同じようにそう多くはないがヤマツツジの朱色の塊が点在している。これは登って見る価値がありそうだと思う。右下を見ると、冷ケ池あたりから笹の原に一筋の道が玄岳方面に登って行っている。 玄岳への道はあれに違いないと思い、冷ケ池の後、登ることにする。帰りは、山頂に行ってみてであるが、左のスカイラインのヘヤピンカープあたりに降りられる道があったら、そこを下ってこよう、と決める。
左手のくぼ地の斜面のパッチワーク風景を写しながら下ると、間もなく池が見えてくる。池は波立ち、池畔に は、多くはないがレンゲツツジがひっそりと咲いて彩りを添えている。対岸の笹の斜面には、もこもことしたアセビの生命力あふれる芽吹きの塊が点在し、そこに朱色のレンゲツツジが混じり競演している。今が冷ケ池の一番美しい息吹きの季節のようだ。 伊豆スカイラインを多くの車が走っていく。その蔭でひっそりとこのような美しい営みが展開されている・・・。
池の西側を写真を写しながら行くと、間もなく箱根竹の道に入ってゆく。そしてさらに行くと、丁字路となる。そには手製の木製道標が立ち、 真っ直ぐは熱函道路、手前冷ケ池・玄岳とある。入口で見えた笹の原を上に登っている左方向の山道には道標はない。この山道は結構歩かれていて、急勾配なところにはトラロープまで取り付けられている。 高度を上げるにしたがって、振り返って見える眼下のパッチワーク風景がすばらしい。富士山が見えたら本当に最高である。
伊豆スカイラインの高度近くなると、瞳のような冷ケ池もみえてくる。 やがて尾根のピークに立ち、少し下ると伊豆スカイライン にでる。さて、登り口はどこだろうと探すと、車道右向かいに手製の道標が立っていた。潅木の急登の道を少し登って行くと、傾斜も緩み開けて笹の原を緩やかに上って行く。丘の上に見える、一本の木やヤマツツジと雲、爽やかで気持の良い道である。 山頂近くなると右下には沼津アルプスが見える。また振り返ると、尾根の彼方に消えてゆく伊豆スカイラインの右に駿河湾が光っている。
山頂は笹に囲まれて見晴らしは良くなく、また、道標も立っていない。下りは、眼下真正面に旧玄岳ドライブインの建物が 見える左の山道を下ることにする。
少し急降下すると眼下に上の写真のような風景が見えてくる。そして、傾斜が緩むと笹の原に 盆栽のような満開のヤマツツジが点在しているのがまじかに見られる。そして道標の立つ丁字路となり、手製の案内板が立てられていて「リンドウ花畑」とある。 秋にはリンドウのお花畑になるようである。ここは左に潅木の道をトラロープや笹につかまりながら下る。5,6分下ると傾斜も緩み、 左眼下に冷ケ池が見える。そしてさらに下ると、伊豆スカイライン沿の笹と潅木の道を下るようになる。途中、スカイラインが本当にすぐ左下に見えたので、そこを降りようかと思ったが、道が続くので行ってみた。
そうしたところ、コンクリートの展望台が立っていた。あがってみたが、確かに冷ケ池は見えるが迫力なく、上で見た景色とは比べ物にならない。さらに行くと、下に車道が見える。どうも錦ケ浦への道であるらしい。 これでは、車を置いたところから遠くなるので、先ほどのすぐ左下に伊豆スカイラインの見えるところまで戻り、伊豆スカイラインに降りたった。特に段差もなく簡単に降りられた。
そこはヘヤピンカーブの伊豆 方面側のところであった。厳密に言うと、伊豆スカイラインは自動車専用道路でハイカーの通行は禁止らしい。車に十分注意しながら駐車スペースに戻つた。木々に邪魔されているが、パッチワーク風景は見飽きない。もう少し見晴らしのいいところないかと、 旧玄岳ドライブイン方向に少し行ってみた。結構左手が開けていて、冷ケ池のくぼ地斜面のパッチワークや玄岳の風景がすごくきれいであった。


( マップ・ガイド )
・箱根の冷ケ池・玄岳付近地形図

(コースタイム)
玄岳IC駐車スペース11:05--冷ケ池11:10--玄岳・熱函道路分岐11:22--伊豆スカイライン横断11:32-- 玄岳11:50--熱海・冷ケ池分岐11:57--伊豆スカイラインヘヤピンカーブ12:20--玄岳IC駐車スペース12:25


冷ケ池





山頂付近より沼津アルプスを望む





下山道からの冷ケ池





駐車スペース付近からの玄岳


Canon EOS kissX / SIGMA DC 18-125mm OS HSM にて撮影