A.山歩き/2.山紀行/・・八ケ岳中山展望台home


八ケ岳中山展望台
展望と紅葉を愛でながら歩く




中山展望台から赤岳


美濃戸〜行者小屋〜中山展望台〜赤岳鉱泉〜美濃戸('10-10-24 歩く)
昨年の今ごろ(2009-10-22)は八ケ岳山麓の紅葉が真盛りで、東沢大橋、川上村廻り目平、みずがき山自然公園などを廻って紅葉を愛でた。さて、今年は? 何時までも暑く、予想付かないのでどこかで紅葉と当たる標高差のあるところを探し、 本当に久しぶりに、昔、赤岳に登るのに歩いた美濃戸から行者小屋への南沢の山道を登って、赤岳鉱泉から北沢を下ってくることにした。
結論から言うと、紅葉ということでは針葉樹が多く紅葉する樹木が余りなく期待はずれであったが、風景としては行者小屋・中山展望台からの迫力ある八ケ岳と北沢の渓流がよかった。

原村の八ケ岳美術館の前を通り抜け、すっかり舗装され快適な道を美濃戸口へ向う。美濃戸口からは一変してダートの林道を行く。最近は殆どの林道が舗装されているので、久しぶりのダート道である。周りの木々は紅葉しているが、石や窪みを避けながら 右左にハンドル切りながら進まなきゃいけなく、紅葉を愛でる余裕もない。そんなに注意しても、一度腹を擦ってしまった。
美濃戸の駐車場に一日1000円の料金を払って駐車する。周り(標高約1700m)は紅葉真盛りである。美濃戸山荘の先から南沢の道に入る。橋を渡ってトウヒであろうか高い針葉樹の林の荒れた石のゴロゴロした山道を南沢の左岸(上流から見て左側)に沿って行く。しばらく行くと山道は沢に迫り 左岸から右岸に渡る。少し登った開けた河原の辺り、さらに10分ほど急登した開けたところからの対岸のカラマツの黄葉とダケカンバの林立が実に美しい。南沢の下の方の見所はここだけであった。
後は針葉樹の石のゴロゴロした道を何回も沢を渡りながら登って行く。そして開けた広い涸沢に たどり着くと勾配が緩み、涸沢と平行してシラビソの森の中の道を行くようになる。そのシラビソを抜けると前面に八ケ岳の稜線の壁が迫ってくる。周りを見ると、 真黄色のカラマツ、真っ赤なナナカマドの実、白い武骨なダケカンバなどが深緑のシラビソの森を背景に映えて美しい。そして煙が見えてきて行者小屋にたどり着く。
小屋の広場の端のほうにはカラフルなテントが並び、ベンチには色とりどりのウエアーを着たハイカーが三々五々休息している。 不思議なことに山ガールや若者だけで、私のような歳よりは一人も居ない。標高の高い山の登山基地であることと日曜日のせいだろうか。赤岳や阿弥陀岳は手に取るように近くに見え、その勇姿は登高欲をかき立てるが、今回は日帰りのフォトハイキングと割り切って休息の後中山展望台へと向う。
シラビソの道を緩やかに登ると中山乗越に至る。樹林の間から左に見えるピークが中山展望台のようで、近そうなのでザックを置いて往復することにする。中山展望台からは左から横岳、赤岳、阿弥陀岳の大パノラマが眺望され、阿弥陀岳の右遠くには北アルプスとおもわれるブルーの山並みが連なっている。 目の前に迫る岩壁は、すっかり紅葉は終わり、寒々しく、雪の季節を迎えるばかりであった。
中山乗越から横岳の岩峰を右に眺めながら赤岳鉱泉へと結構な斜面を下る。 カラマツの黄葉がまばゆいヘリポートを過ぎると間もなく赤岳鉱泉であった。丁度昼時、赤岩の頭あたりを眺めながら昼食とする。 ほとんどまわりは針葉樹の山肌で紅葉はいまいちであるので、北沢の紅葉に期待して下る。
山道は、北沢の渓流に新しく架けられた木の橋を何回となく渡ったり、岸をトラバースしたりして下ってゆく。渓流の瀬音が心地よい。 周りのカラマツやダケカンバの黄葉、草紅葉もきれいである。橋を渡るたびに、ほどばしる白波の渓流と黄葉の景色が現れ、写真を写しながら行く。また、時々対岸の山肌にはカラマツやダケカンバの黄葉の林立が現れ、色々と楽しませてくれる。
渓流の道から林道に降り立つと渓流から遠ざかる。標高的には紅葉真盛りのところであると 思うが、残念ながら、思い出したようにカラマツの黄葉が垣間見える程度で、ほとんどシラビソやトウヒと思われる道を延々と下る。林道を50分ほど歩いてやっと美濃戸山荘に着き、山からの冷たい水でのどを潤し、今日のフォトハイキングを無事終えた。


( マップ・ガイド )
・昭文社 山と高原地図 「八ケ岳」

( 特記事項 )
南沢は昔の記憶からだらだら登りと思っていたら、大間違い、標高差650mほどありました。ワンデイハイキングコースとしてはいいコースです。ただし、美濃戸口から美濃戸までのダート道はセダンでも注意して走るとOKですが、車高の高い車の方が良いです。

(コースタイム)
自宅3:40==相模湖IC==小淵沢IC==美濃戸(P)7:06〜15--美濃戸山荘南沢入口7:21--(途中累計15分程度休憩)--行者小屋10:25〜44--中山乗越(中山展望台往復、片道4分程度)10:52〜11:06--赤岳鉱泉11:33〜57--林道13:06--美濃戸(P)13:59



南沢右岸の高台の開けたところから対岸の斜面





石に絡みついた樹木





行者小屋下の涸沢にて





赤岳鉱泉下のカラマツの黄葉




北沢右岸の斜面のカラマツとダケカンバの林立





北沢の渓流


Canon EOS kissX / SIGMA DC 18-125mm OS HSM にて撮影