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裏 八溝山




山頂展望台より筑波山方面


裏八溝山(2013-05-09歩く)
関東近郊の山、大分歩いてきたが、まだまだ歩いていない山は多い。しかしながら、歳と共に、自分の体力や車の運転能力など 考えると、段々少なくなってきて、どこに登ろうかと迷うことが多い。そんな中で、茨城県の山に登っていないことに気が付き、少し調べてみた。
八溝山は茨城の最高峰で、福島との県境にあり、日輪寺等もあり、良く登られているようであるが、山頂まで車が通っているので、なんとなく登る意欲がわかない。 ところが、福島県側を見てみると、荒れ気味の遊歩道があり、カタクリ、イワウチワ、シロヤシオ、ニリンソウなどが咲くなど、 手つかずの自然が残っておりそうなので、カタクリには少し遅かったが歩いてみた。
常磐道那珂ICで降りて、すぐかと思ったら遠い遠い、74kmで2時間もかかってやっと着いた。八溝林道から山頂および日輪寺へ入る 所に駐車する。トイレ、東屋もあり、展望も良く、良く晴れた日は富士山もみえるようだ。ここは標高約1000m、まだ、木々は全然芽吹いていなく、 この山歩き、楽しみがあるか少し心配になるほどであった。

身支度して、ブナなどの立つ冬枯れの林道を登ってゆくと、左上に 神社が見えてきて、展望台とある。石段を上ると少し場違いなような天守閣風の展望台があらわれる。 登ってみたところ、少しもやってはっきりしないが白銀の山々が見渡せ、空気が澄みきったら素晴らしい眺望だろうと思う。神社下の林道の東側に、高笹山への 山道入口があり、笹の冬枯れの疎林の尾根道に入ってゆく。ログしか記録できないGPSをonにする。道は笹で隠れているところも あるが大体想像つき、また、尾根沿いなので問題なく進む。所々、冬枯れの明るい森にムスカリの花が咲いている。鳥獣保護区の赤いプレート のあたりから、道は尾根の左側を進むと、 足元にカタクリが見られる。しかし、もうほとんど終わっていて最後の残り花である。やがて、道標の立つ高笹山分岐に至る。 これは右に見送りまっすぐ行くと、またすぐ、赤いプレートが木にくくりつけられている茗荷分岐(A)となる。

茗荷方面の沢は「ふくしまの遊歩道50選」になっているらしいが、今回は裏八溝山を把握することなので見送り、大梅方面の道標に従って真っ直ぐ進む。 少し行くと、小ピークに至る。しかし、ここまではっきりした山道が無くなった。小ピークの手前左側にそれらしき踏み跡あったので、 行ってみたが先が続いていない。ここは迷っても引き返えすときわかりやすいように、尾根沿いに笹をかき分けてゆくことにする。 踏み出していくと、なんとなく踏み跡がある。右手に谷をみて尾根を忠実に下って勾配が緩むと踏み跡がはっきりしてくる。 そして、踏み跡は左後方に方向ターンしている(B)。木にブルーの半透明テープが何個ケ所かくくりつけられている。 右に谷を見ながら右に回り込みながら下ってゆくと、左下に真名畑林道が近づき、足元には終わりかけたカタクリが咲いている。 踏み跡は林道に沿ってずっと先まで伸びているが、鳥獣保護区の赤いプレートのところで、林道に降りた。

林道に降りて右に行くと、八溝山3.0kmの道標が立っていた。ここまで、先ほどの 踏み跡が続いているようである。更に林道を進むと、左下の森へ案内している「遊歩道」プレート(C)が立っていた。 ここを左に下ってゆく。すぐ「八溝山ふれあいの森」の案内板が立ち、これから歩くコースと現在位置が確認できた。 ここの林道の標高は880m、木々の芽吹きはチラホラ、ここから、下の鹿ノ又林道の標高600mまで約300m下る。この冬枯れから芽吹き、桜混じる新緑への変化、が素晴らしい。 林床も何もないところから、ヤブレカサ、種を付けたカタクリ、ニリンソウの群生、ヤマブキと多彩になる。道は踏み跡が薄いところもあるが、 途中にも道標が立ち、注意深く歩くと迷うことはない。急降下のところにはロープが張られている。

鹿ノ又林道に降り立つと(D)まさに春爛漫、沢の渓流が心地よい瀬音を響かせ、煌めき、傍には ニリンソウが群生し、山側にはヤマブキが咲いている。そして、時々樹林のまぶしいほどの新緑のトンネルをゆく。 又、沢を隔てた左側の斜面は、広葉樹の芽吹きの新緑に桜も混じりまさに山笑う景色もみられる。鹿ノ又林道の終点(E)で昼食を取り、次は沢を 遡ってゆく。足の踏み場もないほどのニリンソウの群生地を行く。道ははっきりしていないところもあるが、沢に沿って登ってゆくと間違いない。 二又のところには古い道標が立っているので、それに従ってゆく。段々水量が少なくなりニリンソウも少なってくると、沢から離れ(F)、ロープが張ってある山道を右上に登ってゆく。 そして、尾根にのり左上に登ってゆく。

このコースでの最大の急登で一歩一歩登ってゆく。足元にイワウチワに似た花が咲いている。坪山でみたイワウチワに比べ 小型であり、コイワウチワというのであろうか、休憩兼ねて写真写しながら登ってゆく。登るにしたがって、冬枯れとなってゆくが、 シロヤシオのような古木が結構立っている。じっくり見たがまだつぼみや花芽はわからなかった。段々笹が多くなり、ブナの大木も現れると 道標が立ち(G)、左斜面をトラバース気味に進んでゆく。前方右上にアンテナが見えてきて、その下を通過して右上に登ると、 ガードレールが見えてきて、鹿ノ又林道の始点付近に上がった(H)。ここから笹の山道もあるようだが、NETで調べたところ、笹が深くて道不明瞭ということであったので、林道経由とした。 林道を右に行き、突き当って左に行くと間もなく車を置いた東屋に着いた。


(地図・ガイド)
地形図ルートログ

(特記事項)
・A〜Bの間、要注意です。全般的に荒れており、地形図など読みながら歩くコースです。
・沢から尾根に取り付くところには(F)、石に赤字の矢印あります。

(コースタイム)
・自宅4;00==(湾岸・常磐道)==那珂IC6;30====東屋(P)8;25---八溝山山頂展望台8;35〜46---茗荷分岐(A)9;24---尾根左折下降ポイント(B)9;35--- 真名畑林道9;40---遊歩道入口(C)9;50---ヤブレガサ群生地10;13〜20---鹿ノ又林道(D)10;54---林道終点(E)11;45〜12;01---沢から尾根へ(F)12;29---尾根道最高地点(D)13;09--- 真名畑林道(H)13;22---八溝林道13;24---東屋(P)13;31



山道入口〜(A)
笹で山道は覆われている所もあります





遊歩道下降路にて





鹿ノ又林道渓流のニリンソウ





鹿ノ又林道





鹿ノ又林道からの景色





沢道のニリンソウ群生





コイワウチワ





真名畑林道(H)のブナ林


Canon EOS 60D / TAMRON 18〜270mm VC にて撮影